ボイスレコーダー(読み)ぼいすれこーだー(その他表記)voice recorder

デジタル大辞泉 「ボイスレコーダー」の意味・読み・例文・類語

ボイス‐レコーダー(voice recorder)

航空機の操縦室内の音声管制塔との交信記録する装置。搭載が義務づけられており、事故発生の場合に原因調査の重要資料となる。コックピットボイスレコーダーCVR(cockpit voice recorder)。→ブラックボックスフライトレコーダー
インタビュー会議の記録などに用いる、小型の音声録音機器。ICレコーダーなど。

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精選版 日本国語大辞典 「ボイスレコーダー」の意味・読み・例文・類語

ボイス‐レコーダー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] voice recorder ) 音声録音装置。特に、航空機の操縦室内の会話や交信内容などを録音する装置。事故調査の資料とするため搭載義務がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボイスレコーダー」の意味・わかりやすい解説

ボイスレコーダー
ぼいすれこーだー
voice recorder

航空機事故の原因を解明するために、操縦室内の会話や管制機関および他機との交信、警報や機器の操作音などを録音しておく装置。操縦室内の音声を録音するため、一般にCVR(cockpit voice recorder)とよばれている。録音には30分以上(120分までのものもある)のエンドレステープを使用し、古い内容を消しながらつねに少なくとも最後の30分間の状況が録音されている。録音装置では、4チャンネルの音声録音とそのモニターができる。4チャンネルとは、機長、副操縦士、航空機関士の音声通信と操縦室上部に設けられた集音マイクによる操縦室内の会話に区分され、それぞれ別々にプレイバックして聞くことができる。モニター機能では、録音されているかどうかを判定する目視計器がついている。また録音された内容をただちに消去できる機能も有している。録音テープは、事故の際でも記録内容を確実に保存するために、熱や衝撃に耐えられるカプセルに収められ、破壊、燃焼、破損のおそれの少ない場所に取り付けられている。カプセルは、1100℃の温度に30分間、1000Gの衝撃に0.011秒間耐えられ、海水ジェット燃料に48時間浸されてももちこたえる強度をもち、発見が容易なようにオレンジ色に塗られ、白色の反射テープが巻かれている。航空運送事業のために使用される航空機にはCVRを装備し、発動機を始動させたときから飛行の終了後発動機を停止させるまでの間、常時作動させることが義務づけられている。

[青木享起・仲村宸一郎]

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改訂新版 世界大百科事典 「ボイスレコーダー」の意味・わかりやすい解説

ボイスレコーダー

正しくはコクピットボイスレコーダーcockpit voice recorderといい,略してCVRあるいは操縦室音声記録装置とも呼ばれる。飛行中の航空機の操縦室内の音声を連続的に記録する装置で,乗員の会話,管制官との交信,エンジン音,各種の操作・作動音,警報音などを収録する。フライトレコーダーと同じく事故の原因解明に使うのが主目的で,民間の輸送機には搭載が義務づけられている。録音には30分のエンドレステープが使われ,つねに最終の30分間の音声が収録されるが,乗員のプライバシーに関連することが多いので,ふつう,飛行が正常に終わった場合には着陸後乗員の手によって消去されることになっている。ボイスレコーダーは事故の際にも損傷を受けないよう,海水やジェット燃料の中で48時間以上,1100℃の温度に30分以上,1000G(Gは重力加速度)の衝撃に0.011秒以上耐えるようにつくられたカプセルに入れられ,フライトレコーダーとともに火災の影響を受けにくい部分に取りつけられている。
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知恵蔵 「ボイスレコーダー」の解説

ボイスレコーダー

「フライトレコーダー」のページをご覧ください。

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百科事典マイペディア 「ボイスレコーダー」の意味・わかりやすい解説

ボイスレコーダー

正式にはコックピット・ボイスレコーダーcockpit voice recorder(操縦室音声記録装置)。航空機の操縦室内音声の記録装置。乗員の会話,管制機関との交信内容をはじめ,エンジン音,操作音等も録音される。録音は30分間のエンドレステープで,常に最終30分間が記録されており,操縦室内のどの乗務員の声であるかが識別できるよう4チャネルの録音テープを使用。また,事故で破壊や火災にあっても確実に記録を保存するよう,テープは耐衝撃,耐熱構造のカプセル内に収納。

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