ポパヤン(その他表記)Popayán

デジタル大辞泉 「ポパヤン」の意味・読み・例文・類語

ポパヤン(Popayán)

コロンビア南西部、カウカ県の都市。標高約2000メートル、カウカ川源流部の河谷に位置する。16世紀半ばにスペイン人の大土地所有者などの保養地として建設。現在も欧米系住民多く居住し、歴代大統領の多くを輩出コロニアル様式の街並みが残る。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポパヤン」の意味・わかりやすい解説

ポパヤン
Popayán

コロンビア南西部,カウカ州州都。首都ボゴタの南西約 370km,アンデスの中部山脈南部にそびえるプラセ火山 (4756m) 西麓,標高約 1760mの地にあり,カウカ川の水源に近い。 1536年建設。スペイン植民地時代には周辺一帯の農場主や鉱山所有者などが快適な気候に恵まれたこの地に集って住み,美しいスペイン風の町をつくった。早くからこの地方の文化,宗教の中心地となり,現在も市内にはカウカ大学 (1827) をはじめとする各種の教育機関,博物館,聖堂修道院などが多い。コロンビアの独立後は北のカウカ谷諸都市の発展に比して,経済的にはあまり発展しなかったが,現在食品加工,縫製,建設資材などの工業が立地する。交通の要地で,カリから南下する鉄道の終点であるとともに,エクアドルに通じるパンアメリカン・ハイウェー通り,中部山脈を越えて東に延びる道路の分岐点となっている。人口 14万 7138 (1985) 。

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改訂新版 世界大百科事典 「ポパヤン」の意味・わかりやすい解説

ポパヤン
Popayán

コロンビア西部,カウカ県の県都。大都市域人口23万9087(2005)。1537年S.ベナルカサールが創設した。カウカ川源流の河谷山地部にあり,長らく大土地所有者たちの保養地であった。今日でも欧米系の住民が多数を占め,宗教・文化施設が多く,南アメリカのブルゴスといわれ,都市全体が貴族的な雰囲気をもっている。7人の大統領をはじめコロンビア各界の指導者の多くがこの町の出身である。また,聖週間行事でも有名。最近,付近の山地部でコーヒー園や鉱山が開発され,都市の雰囲気も徐々に変化しつつある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポパヤン」の意味・わかりやすい解説

ポパヤン
ぽぱやん
Popayán

南アメリカ北西部、コロンビア南西部、カウカ県の県都。人口22万1413(1999)、28万6724(2019推計)。プペンサ川上流河谷の標高2000メートルに位置し、気候は快適である。歴史の古い文化都市で、16世紀中期にスペイン植民者の大農園主の居住地として建設された。旧市街は全体がコロニアル・スタイルの建物からなり、国の指定史跡として、町並み保存の義務を負う。伝統的に純血を誇る貴族的な白人上流社会が存在し、首都ボゴタの政府高官や実業家で、ここに本宅をもつ者も少なくない。総合大学がある。

[山本正三]

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