日本大百科全書(ニッポニカ) 「マイトネリウム」の意味・わかりやすい解説
マイトネリウム
まいとねりうむ
meitnerium
周期表第9族に属する人工元素の一つ。原子番号109の元素。1982年ドイツのダルムシュタット重イオン研究所のミュンツェンベルクGottfried Münzenberg(1940―2024)らは、ビスマス209(209Bi)に鉄58(58Fe)を衝突させ、267109(質量数267の109番元素)を経て266109を得た。266109は半減期5ms(ミリ秒)でα(アルファ)崩壊する。国際純正・応用化学連合(IUPAC:International Union of Pure and Applied Chemistry)と国際純粋・応用物理連合(IUPAP:International Union of Pure and Applied Physics)は1994年の暫定を経て1997年元素名をマイトネリウム、元素記号Mtと決定した。命名は、オーストリア生まれのスウェーデンの女性物理学者で核分裂の研究に貢献したマイトナーにちなむ。
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