オーストラリア北東部,クイーンズランド州北西部にある鉱業都市。人口2万4390(1981)。この国の代表的な非鉄金属鉱山があり,銅・鉛・亜鉛・銀鉱石を採掘し,銅の一次製錬を行う。銅鉱石の産出量は全国の約7割を占める。鉱産物は鉄道で東約1000kmのタウンズビルに輸送する。幹線航空路・道路が通り,州北西部の地方中心都市でもある。1923年鉱床が発見され,68年市制をしいた。名称は鉱床発見者の妹の名に由来する。
執筆者:谷内 達
先カンブリア時代の変成した堆積岩中にある鉱床を稼行している。海中の化学作用で海底に沈積してできた鉱床と考えられている。長さ4km,幅1.2kmの範囲に多数のレンズ状,塊状,層状の鉱体が知られており,1000mに達する深さまで開発されている。黄銅鉱を主体とする鉱体が地表近くに,方鉛鉱,セン亜鉛鉱を多く含む鉱体が深部にあり,銅鉱石,鉛・亜鉛鉱石に分けて採掘が行われる。機械化された上向充塡採掘法,オープンストープ(無支保採掘)法などにより採掘が行われるが,坑内の機械化はきわめて進んでいる。
執筆者:山口 梅太郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
オーストラリア北東部、クイーンズランド州の鉱業都市。人口2万1636(2001)。タウンズビルの西918キロメートル(道路距離)の奥地に位置する。同国の代表的な非鉄金属鉱山があり、先カンブリア層の鉱床から銅鉱石および鉛、亜鉛、銀鉱石を採掘する。これらの精鉱処理と銅の一次精錬(粗銅)とを行う。鉱産物は鉄道でタウンズビルに輸送。銅鉱山としては同国最大で、全国産出量の約7割を占める。州都ブリズベンからノーザン・テリトリーの行政中心地ダーウィンへの幹線航空路、幹線道路が通り、鉱業都市としてだけでなく同州北西部の中心都市として発展している。1923年鉛鉱床発見、39年銅採掘開始。68年市制施行。名称は鉱床発見者の妹の名に由来する。
[谷内 達]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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