ベネズエラ北西部,スリア州の州都。人口176万4038(2000)。ベネズエラ湾とマラカイボ湖の連絡部に位置する。1571年アロンソ・パチェコが建設し,ヌエバ・サモラと呼ばれていた。1669年イギリスのモーガン一族に襲撃されたことがあり,湖上交通の要所として,砂糖やカカオ,コーヒーの交易港として繁栄する地方都市であったが,20世紀初めに湖底の石油採掘が始まり,一躍油田開発の中心基地となり急激に発展した。今日,ラグーニア油田を中心に日産200万バレルを産出し,その原油の約70%が輸出されているが,その大部分を取り扱う原油積出港である。石油関連産業や化学薬品,造船,セメント,食品,建築資材,繊維加工などの産業が興っている。政府はここを西部ベネズエラの産業中心地域に指定し,大規模な開発を行う意向を持つ。熱帯低地の不健康な環境の改善も進んでいる。
執筆者:上谷 博
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ベネズエラ北西部、スリア州の州都。マラカイボ湖の北西岸に位置する。人口176万4038(2000)。湖上交通の要所としてコーヒー、ココアの積出し港であったが、1914年ごろ、付近で世界的な大油田が発見されてから石油の町として飛躍的発展を遂げ、カラカスに次ぐベネズエラ第二の都市になった。熱帯低地の不健康な環境も石油の開発につれて改善され、近代都市になった。近年、カリブ海のベネズエラ湾岸までパイプラインが敷設された。石油のほか、コロンビア国境地帯で産するコーヒーやエビなども輸出される。
[山本正三]
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