マンモス・ケーブ国立公園(読み)まんもすけーぶこくりつこうえん(英語表記)Mammoth Cave National Park

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

マンモス・ケーブ国立公園
まんもすけーぶこくりつこうえん
Mammoth Cave National Park

アメリカ合衆国ケンタッキー州南部の国立公園。世界最大の石灰岩洞穴を中心とする。面積214平方キロメートル。1926年制定。1799年に発見されたこの地下洞穴は、全長580キロメートル以上で、五層構造をもち、洞内温度は12℃と一定温度を保つ。内部は多くの部屋に分かれ、石筍(せきじゅん)や石柱の形状からフローズン・ナイヤガラ、スノーボール・ルーム、ルーズベルト・ルーム、マンモス・ドームなどの名前がつけられており、目を見張る光景が展開される。洞穴の最下位部をエコー川が流れ、メクラウオコウモリやわずかの昆虫類が洞内に生息する。地上は深い緑に覆われ、野生生物も多い。1981年に世界遺産の自然遺産として登録されている(世界自然遺産)。

[作野和世]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

マンモスケーブ国立公園
マンモスケーブこくりつこうえん
Mammoth Cave National Park

アメリカ合衆国,ケンタッキー州中西部の大規模な石灰岩洞窟を含む公園。面積 208km2。 1941年指定。洞窟は5層からなる。 1972年フリントリッジ洞穴群への通路が発見され,総延長 492.4kmで世界最長。最大の洞窟は幅6~43m,高さ約 12m,長さ約 6km。洞窟からは硝石が得られ,1812年のアメリカ=イギリス戦争のときには,火薬の欠乏した国内唯一の硝石採取地であった。洞窟内の気温は約 12℃で年間ほぼ一定。地下に川や湖があり,完全に視力を失った魚など多数の洞穴動植物が生息し,15世紀以前と推定されるインディアンミイラも発見された。公園内の博物館は洞窟の地図,形態,歴史,動植物相を展示。 1981年世界遺産の自然遺産に登録。

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