マンモスケーブ国立公園(読み)マンモスケーブコクリツコウエン(その他表記)Mammoth Cave National Park

デジタル大辞泉 「マンモスケーブ国立公園」の意味・読み・例文・類語

マンモスケーブ‐こくりつこうえん〔‐コクリツコウヱン〕【マンモスケーブ国立公園】

Mammoth Cave National Park米国ケンタッキー州中央部にある国立公園。世界最長といわれる洞窟どうくつ群がある。1981年、世界遺産自然遺産)に登録された。1990年、固有な洞窟生物群集の生息地として、国際生物圏保護区にも指定された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マンモスケーブ国立公園」の意味・わかりやすい解説

マンモス・ケーブ国立公園
まんもすけーぶこくりつこうえん
Mammoth Cave National Park

アメリカ合衆国、ケンタッキー州南部の国立公園。世界最大の石灰岩洞穴中心とする。面積214平方キロメートル。1926年制定。1799年に発見されたこの地下洞穴は、全長580キロメートル以上で、五層構造をもち、洞内温度は12℃と一定温度を保つ。内部は多くの部屋に分かれ、石筍(せきじゅん)や石柱の形状からフローズン・ナイヤガラ、スノーボール・ルーム、ルーズベルト・ルーム、マンモス・ドームなどの名前がつけられており、目を見張る光景が展開される。洞穴の最下位部をエコー川が流れ、メクラウオコウモリやわずかの昆虫類が洞内に生息する。地上は深い緑に覆われ、野生生物も多い。1981年に世界遺産の自然遺産として登録されている(世界自然遺産)。

[作野和世]

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改訂新版 世界大百科事典 「マンモスケーブ国立公園」の意味・わかりやすい解説

マンモス・ケーブ国立公園 (マンモスケーブこくりつこうえん)
Mammoth Cave National Park

アメリカ合衆国ケンタッキー州中部にある大鍾乳洞からなる国立公園(1941指定)。面積208km2。古代インディアン遺跡がみられるが,1798年に白人にも知られ,1812-14年の第2次英米戦争に際し,アメリカ軍がこの洞穴内の硝石を不足していた火薬原料としたことで,一躍有名となった。マンモス洞,フリント洞などの鍾乳洞が複雑な形で連続し,現在わかっているだけでもその総延長は252kmに達する。洞内をエコー川が流れている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マンモスケーブ国立公園」の意味・わかりやすい解説

マンモスケーブ国立公園
マンモスケーブこくりつこうえん
Mammoth Cave National Park

アメリカ合衆国,ケンタッキー州中西部の大規模な石灰岩洞窟を含む公園。面積 208km2。 1941年指定。洞窟は5層からなる。 1972年フリントリッジ洞穴群への通路が発見され,総延長 492.4kmで世界最長。最大の洞窟は幅6~43m,高さ約 12m,長さ約 6km。洞窟からは硝石が得られ,1812年のアメリカ=イギリス戦争のときには,火薬の欠乏した国内唯一の硝石採取地であった。洞窟内の気温は約 12℃で年間ほぼ一定。地下に川や湖があり,完全に視力を失った魚など多数の洞穴動植物が生息し,15世紀以前と推定されるインディアンのミイラも発見された。公園内の博物館は洞窟の地図,形態,歴史,動植物相を展示。 1981年世界遺産の自然遺産に登録。

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百科事典マイペディア 「マンモスケーブ国立公園」の意味・わかりやすい解説

マンモス・ケーブ国立公園【マンモスケーブこくりつこうえん】

米国,ケンタッキー州中西部の国立公園。アパラチア山脈西麓の大鍾乳洞マンモス・ケーブMammoth Caveを中心とし,1941年国立公園に指定。踏査された洞の総延長は252kmに及び,5段になっている。古代インディアンの遺跡がある。この洞穴を白人が知るようになったのは1798年。1981年,世界自然遺産に登録。
→関連項目ケンタッキー[州]鍾乳洞

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