ミケランジェリ

百科事典マイペディア 「ミケランジェリ」の意味・わかりやすい解説

ミケランジェリ

イタリアピアノ奏者。正しくはベネデッティ・ミケランジェリ。ブレシア生れ。ミラノ音楽院卒業。1939年にスイスジュネーブ国際音楽コンクール優勝した。透明な響きと振幅の大きな表現特徴があり,国際的に多くファンを獲得した。〈孤高の演奏家〉と呼ばれた完璧主義者で,録音を嫌い,演奏回数も厳しく制限し,設備の不備を理由に会場を変更させたりした。1965年以来,5回来日した。門下にM.アルヘリチ,P.ポリーニなどがいる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミケランジェリ」の意味・わかりやすい解説

ミケランジェリ
Michelangeli, Arturo Benedetti

[生]1920.1.5. ブレシア
[没]1995.6.12. スイス,ルガノ
イタリアのピアニスト。3歳でバイオリンを始め,10歳からピアノを G.アンフォシに師事。 1933年ミラノ音楽院卒業後,一時期医学を学ぶ。 39年第1回ジュネーブ国際ピアノ・コンクールで優勝,A.コルトーに「リストの再来」と称賛された。第2次世界大戦後の 46年ロンドンでデビュー,一躍脚光を浴び,以来世界各地で演奏活動を行う。レパートリー古典派ロマン派からフランス近代音楽などが中心。 64~69年故郷のブレシアでピアニストのための国際アカデミーを主宰。またボローニャマルティーニ音楽院などで教育活動も積極的に行なった。 92年来日。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミケランジェリ」の意味・わかりやすい解説

ミケランジェリ
みけらんじぇり
Arturo Benedetti Michelangeli
(1920―1995)

イタリアのピアノ奏者。ミラノのベルディ音楽院を卒業、1939年の第1回ジュネーブ国際音楽コンクールで第一位となる。第二次世界大戦後の46年から国際的に活動を始め、注目されたが、病気のため一時活動を中断し、60年から再開。演奏会、レコーディングとも厳しく制限している孤高のピアノ奏者で、65年(昭和40)初来日。鋭い感覚から透徹した響きを生み出す一方、緊張した力強い表現も得意にしており、ベートーベン、ドビュッシーで特異なスタイルを確立した。

[岩井宏之]

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