出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
「ミンネゼンガー」ともいう。中世ドイツの吟遊詩人。主として諸侯の宮廷で,トゥルバドゥールの影響のもとに,騎士的愛をテーマに愛の歌(ミンネ・ザング)を歌った。ほかに宗教詩,教訓詩,政治詩などもあるが,12世紀末から13世紀初めがその盛期であり,ディートマール・フォン・アイストに始まり,ハインリヒ・フォン・モールゲンをへて,ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデらが輩出した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
…F.シューベルトのリートを例にとれば,《野ばら》が第1の型,《菩提樹》が第2の型,《魔王》が第3の型の実例である。 西洋音楽の歴史では,早くも中世のトルベールやミンネジンガー(ミンネゼンガー)など騎士歌人の作品に有節形式の歌曲が現れる。ミンネジンガーという言葉が,そもそも〈愛の歌い手〉を意味するように,歌曲の最も普遍的な題材は,古来〈愛〉であった。…
…これはまたオルガヌムのような初期多声音楽の発明とも密接な関係をもっている。 12世紀には,南フランスの騎士歌人トルバドゥールの影響を受けて,ドイツにも世俗騎士歌人ミンネジンガー(ミンネザング)が現れるが,ここではドイツ語がその旋律とリズムに影響を与えてドイツ人の音感覚を進展させる。その後を継いだ14世紀のマイスタージンガーではドイツ語がいっそう強く意識されて,次の時代への橋渡しをする。…
…ドイツ文学史の中でミンネザングと呼ばれるものは,脚韻を踏む1節ないし数節から成る詩作品で,12世紀後半から15世紀ころまで,主として王侯貴族の社交の場で娯楽と教化のために歌唱された。ミンネザングの作者はミンネゼンガー(またはミンネジンガー)と呼ばれ,詩人であると同時に作曲家であり演奏家でもある。実際の身分は貴族とは限らないが,騎士文化の積極的な担い手であるという自覚の点で,彼らは〈騎士階級〉の成員であり,女流詩人はいない。…
…中世ドイツの騎士歌人の総称。ミンネジンガーMinnesingerとも呼び,〈愛の歌い手〉を意味する。その出自および文学的側面については,〈ミンネザング〉の項目を参照されたい。…
※「ミンネジンガー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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