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市町村合併 しちょうそんがっぺい

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

市町村合併
しちょうそんがっぺい

地方自治法に基づいて行なわれる市町村の廃置分合の一形態。合体(新設合併対等合併)と編入(吸収合併)の 2種類の方法があり,財政の強化,規模の適正化,および近年では地方分権の推進や少子高齢化の進展に伴う行政サービスの向上などを目的に行なわれる。

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デジタル大辞泉の解説

しちょうそん‐がっぺい〔シチヤウソン‐〕【市町村合併】

複数の市町村の区域の全部または一部を統合して新たな市町村としたり、市町村の区域の全部または一部を他の市町村に編入したりすること。→町村合併

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百科事典マイペディアの解説

市町村合併【しちょうそんがっぺい】

明治以降,財政や行政能率の面から市町村規模の適正化をはかるために実施されてきた市町村の統廃合。明治初年には地租改正事業に伴う町村合併がみられた。大規模な合併は1889年(明治22年)4月に施行された市制・町村制に伴うもので(明治の大合併),政府は町村合併標準提示に基づいて標準規模を300〜500戸に設定,7万余の町村は1万5859(うち市が39)となった。

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世界大百科事典 第2版の解説

しちょうそんがっぺい【市町村合併】

日本では明治近代化以来,市町村の合併が繰り返されてきた。市町村合併は,近代的地方制度の定礎期と第2次大戦後の経済復興から高度経済成長スタート期を二大ピークとしている。明治政府は1872年に旧来の村落共同体秩序による自然村の存在を無視して大区・小区なる地方行政区画を設置した。この下において,73年の地租改正に関連して町村の合併が行われている。これ以降,町村は漸次行政単位としてのそれと集落としてのそれ(自然村)とに分化し,〈隣保互助の美風〉が集落に求められつつ,行政村の拡大が行われる

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

市町村合併
しちょうそんがっぺい

二つ以上の市町村を合体して新たに一つの市町村にしたり、一つの市町村の区域内にほかの市町村の区域の全部または一部を編入すること。その手続は地方自治法第7条に規定されているが、このほかに政府は合併市町村への優遇措置を盛り込んだ市町村の合併の特例に関する法律(市町村合併特例法。昭和40年法律第6号)を制定して市町村合併を促進してきた。市町村合併特例法は1965年(昭和40)に10年の期限付きで制定され、その後、1975年、1985年、1995年(平成7)と10年ごとに延長されてきた。しかし後述する「平成の大合併」の一定の成果をみて、2005年からの再延長はせずに、市町村の合併の特例等に関する法律(平成16年法律第59号。略称は新合併特例法)として残余の合併の促進を図った。その後、2010年3月末に市町村の合併の特例に関する法律と元の法律名に戻し、法の目的を合併の推進から合併の円滑化と改めて、10年間の時限法とした。市町村合併は、主として市町村の規模・行財政能力を大きくさせることにより、一定水準の行政事務を処理できるようにするために行われる。そうした意図による全国的な合併が、日本では国の政策としてたびたび行われてきた。[辻山幸宣]

明治・昭和の大合併

1889年(明治22)に行われた全国的な合併では、300戸以下の町村を他町村と合併させて、7万余の町村を5分の1の1万5000余に減少させ、合併した新町村に、前年制定の町村制を施行した。この合併により、江戸期以来続いてきた自然村が統合され、地方行政を担う地方公共団体が創出された。
 また、1953年(昭和28)10月から3か年計画で行われた全国的な合併がある。1949年のシャウプ勧告で提案された行政事務再配分を実施する前提として小規模町村の合併が奨励されたが、容易に進まなかったので、合併町村に各種の行財政上の特典を認めた町村合併促進法(昭和28年法律第258号)を制定。それに基づいて、新制中学校の校区人口を8000人と見積もり、人口8000人以下の町村を他市町村と合併させた。その結果、1万近い町村が3分の1に減少し、また合併して市になるものが多かったので、市の数が倍増した。[辻山幸宣]

平成の大合併

「平成の大合併」と称される1990年代なかば以降の合併は、人口などの基準はないが、1995年(平成7)4月に改正された市町村合併特例法に基づいている。これは地方分権の受け皿強化のために積極的な合併促進措置として、一方で財政特例を盛り込み、他方で小規模町村の財政優遇(段階補正)を縮小するなど、「飴(あめ)とムチ」政策といわれている。また、合併協議会の設置を住民から請求する制度(住民発議制度)を新設し、加えて合併協議会の設置議案が否決された場合の住民投票(長の提起または住民の直接請求による)を導入するなど、住民主導による合併促進の道を開いた。
 その後、当時の首相小渕恵三(おぶちけいぞう)によって設置された内閣総理大臣の諮問機関である経済戦略会議が、1999年2月に3200余りある市町村を1000以下に統合する方向を示した。これを受けて、政府は2000年度中に各都道府県に市町村の合併パターンを作成するよう通達、2001年3月には総務省に市町村合併支援本部を設置した。政府のこのような市町村合併促進政策の背景には、2000年からの地方分権時代への移行に伴って、市町村の行財政力を高める必要があるとの認識のほか、長引く財政危機のなかで地方行政経費を節減しなければならないという事情もある。また、迫りくる人口減少社会において持続的に地域を維持していくための方策として、大きな自治体をつくる必要性も指摘されている。[辻山幸宣]

政府による合併推進策

政府は合併を促進するため、先の市町村合併特例法、新合併特例法による特例のほか、予算措置などによっても多数の合併推進策を用意していた。それはきわめて多岐にわたっているが、大きく(1)財政上の優遇措置、(2)議会に対する配慮、(3)その他合併不安要因の除去、(4)国、都道府県による合併支援または勧告など、に分けることができる。財政上の優遇措置の一つは地方交付税算定替えの10年間延長である。一般には合併によって規模等が変更された場合その時点で交付税の計算をやり直す。通常、合併に伴って規模の利点が働くので、交付税は減少する傾向になる。これに対する特例として、10年間は合併前のそれぞれの市町村の計算を引き継ぎ、これらを合算して交付するというものである。また、合併に伴う新市建設事業にあてるための合併特例債(合併年度から10年間借り入れることができる地方債)の発行を認めるという特例もあり、不景気にあえぐ事業者の熱い視線を集めた。議会に対する配慮としては、合併に伴う議員数の激減緩和措置、任期の特例的延長、議員年金受給資格の緩和など、合併に伴う議員の不利益を最小限にする措置がとられた。その他合併に対する不安を取り除くための措置も用意されていた。たとえば、合併しても市になれないことへの対処として、市の人口要件を合併市町村に限って5万人から3万人に引き下げたり、住民の声が届きにくくなるとの危惧(きぐ)には、旧町村ごとに地域審議会や地域自治区、5年間は旧町村の自治権を保障したまま合併特例区を置くことができるなどの措置をとった。また、合併を推進するための総務大臣による合併基本指針の作成や、都道府県による合併協議会設置の勧告などもあった。[辻山幸宣]

現状

このような多数の特例を伴った政府の強い合併要請に反発して「合併しない宣言」を行う議会や首長が登場する一方、2000を超える市町村が任意または法定の合併協議会を設置した。1999年3月末に3232あった市町村は、2010年3月末には1727市町村まで統合された。このような合併の進展を受けて、第29次地方制度調査会は2010年3月末で平成合併推進運動にひとくぎりをつけることを答申した。[辻山幸宣]
合併の円滑化へ
政府は新合併特例法を改正して、それまでの合併推進政策を合併円滑化政策に切り替えた。合併円滑化策として、議会の議員定数と在任特例、地方税に関する特例、地方交付税算定替え、合併協議会の住民発議と住民投票、合併特例区の制度が存置され、これ以外の措置は廃止したうえで、本来2010年3月末までであった期限を10年間延長することとした。[辻山幸宣]
『吉村弘著『最適都市規模と市町村合併』(1999・東洋経済新報社) ▽三橋良士明・自治体問題研究所編『ちょっと待て市町村合併』(2000・自治体研究社) ▽丸山康人編著『自治・分権と市町村合併』(2001・イマジン出版) ▽中西啓之著『市町村合併――まちの将来は住民がきめる』改訂新版(2002・自治体研究社) ▽保母武彦著『市町村合併と地域のゆくえ』(2002・岩波書店) ▽高島茂樹著『市町村合併のそこが知りたかった』(2002・ぎょうせい) ▽自治・分権ジャーナリストの会編『この国のかたちが変わる――平成の市町村大合併』(2002・日本評論社) ▽久岡学他著『田舎の町村を消せ!――市町村合併に抗うムラの論理』(2002・南方新社) ▽公務職員研修協会編・刊『地方自治職員研修臨時増刊号 破綻する自治体、しない自治体』(2003) ▽町田俊彦編著『「平成大合併」の財政学』(2006・公人社) ▽小原隆治・長野県地方自治研究センター編『平成大合併と広域連合――長野県広域行政の実証分析』(2007・公人社) ▽今井照著『「平成大合併」の政治学』(2008・公人社)』

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