ものか(読み)モノカ

デジタル大辞泉の解説

ものか[終助]

[終助]《連語「ものか1」から》連体形に付く。きっぱりと否定する意を表す。「君などに負けるものか」「二度と来るものか
[補説]くだけた話しことばでは「もんか」ともなるが、ともに改まった場や、目上の人に対しては用いない。ていねいに言うときは「ものですか」となる。

もの‐か[連語]

[連語]《形式名詞「もの」+係助詞「か」》
意外なことに感動したり、驚いたりする意を表す。「なるほどそういうものか
「世の中は数なき―」〈・三九六三〉
反語の意を表す。
「かくけしからぬ心ばへはつかふ―」〈帚木

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

ものか

終助
連語ものかが一語化して、終助詞として用いられるようになったもの。話し言葉でのくだけた言い方ではもんかともなる
文末に用いて、活用語の連体形に付く。反語の意を表す。強く反問し、きっぱり否定する気持ちを表す。 そんなこと知る- ばかにされて、だまっていられる- 丁寧な言い方としてはものですかの形が用いられる。これは、同等あるいは目下の者に対する場合には、やや見下した言い方にもなる。あなたなどに負けてたまるものですかものか連語

ものか

連語
形式名詞ものに係助詞の付いたもの
文末に用いられる。
強い驚きや感動の意を表す。 心なき鳥にぞありけるほととぎす物思ふ時に鳴くべき-/万葉集 3784 乳をひねり給へりければ、御顔にささと走りかかる-/大鏡 兼家
強い反語の意を表す。 はじめより長く言ひつつ頼めずはかかる思ひにあはまし-/万葉集 620 人ばなれたる所に心とけていぬる-/源氏 夕顔 かかる所にて御牛をばおふ-/徒然 114 の用法は中古までで、のちにはの用法中心に用いられ、終助詞化していったものか終助

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

もの‐か

連語〙 (名詞「もの」に助詞「か」の付いたもの) 文末で活用語の連体形を受ける。→もんか
① 直面した事態が外である、という驚き・詠嘆を表わす。
※万葉(8C後)三・三八八「わたつみは くすしき物香(ものか)
※大鏡(12C前)三「重六いでことて、うたせ給へりけるに、ただ一度にいでくるものか」
② 反語を表わす。
(イ) ことがらを否定する。
※万葉(8C後)四・六二〇「はじめよりながく言ひつつ頼めずはかかる思ひにあはまし物歟(ものか)
※滑稽本・浮世床(1813‐23)初「あいつらが何をしっ居(て)るものか」
※正義と微笑(1942)〈太宰治〉「その手に乗ってたまるものか」
(ロ) 「…ことがあるものか」「…ことをするものか」「…ものか」などの形で、制止・禁止を表わす。そういうことがあってはいけない。そういうことをしてはいけない。
※源氏(1001‐18頃)若菜下「かかる心はあるべきものか。〈略〉けしからず人に点つかるべき振舞はせじと思ふものを」
③ 「…ものかどうか」の形で用いる。
(イ) 形容詞・形容動詞の連体形を受けて、それが本当に…であるかどうか、の意を表わす。「本当に安全なものかどうか、ちょっと心配がある」
(ロ) 「…たものかどうか」の形で動詞を受けて、…すべきであるかどうか、の意を表わす。
※女社長に乾杯!(1980‐81)〈赤川次郎〉新社長第一日「伸子にしゃべったものかどうか、心を決めかねていたのである」
④ 「…ないものか」の形で動詞を受けて、そのことの実現を希望することを表わす。…たいものだ。…ないだろうか。
※夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第一部「古代の人に見るやうなあの直(す)ぐな心は、もう一度この世に求められないものか」
[語誌](1)「か」を係助詞の文末用法とする説もあるが、①のような詠嘆的用法の存在から終助詞と考えてよいと思われる。
(2)古典語では連体形だけで体言相当句を構成できるが、形式体言「もの」を付加することで事実性をより強く示すことになる。
(3)現代語では、強い否定や固い決意を述べる時に主として話しことばで用い、「もんか」の形をとることもある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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