デジタル大辞泉
「やら」の意味・読み・例文・類語
やら[感]
[感]感動したり驚いたりしたときに発する語。あら。
「―、わごりょは聞こえぬ事を言はします」〈虎清狂・文荷〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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やら
- 〘 副詞助 〙 ( 「やらん」の変化したもの )
- ① 体言および体言と同資格の語、副詞・助詞などを受け、不確実・不定の意を表わす。
- [初出の実例]「頸のほどに近づきて、なににやらおどろきて恐れたる気色にて、逃げ去り給ひつる」(出典:貞享版沙石集(1283)八)
- 「蜻蛉釣今日は何処まで行たやら」(出典:俳諧・俳家奇人談(1816)下)
- ② ( 「…やら…やら」の形で ) 二つの事物を受け、否定の語を伴って、いずれとも不定である意を表わす。
- [初出の実例]「地主の桜は、〈略〉ちるやらちらぬやらあらしこそしれ」(出典:歌謡・閑吟集(1518))
- 「仏になって食ふやら食ねへやらしれねへっ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二)
- ③ ( ②から転じて ) 類似する事物を並立・列挙する場合に用いる。
- [初出の実例]「ふしぎなやらこわいやら、又業平といふたればなつかしいやら」(出典:浮世草子・好色万金丹(1694)二)
やら
- 〘 名詞 〙 語義未詳。水深の浅い泥海の意か。沼地、泥深いところの意とも。
- [初出の実例]「梯立の 熊来の夜良(ヤラ)に 新羅斧 落し入れ わし あけてあけて な泣かしそね 浮き出づるやと 見む わし」(出典:万葉集(8C後)一六・三八七八)
やら
- 〘 感動詞 〙 感動や驚きを表わすことば。あら。
- [初出の実例]「やら、片方の御目は、大におはするぞと云ひけるこそ、思ひあはせられて侍れ」(出典:米沢本沙石集(1283)一)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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