ロシア連邦東端,サハリン州の州都。人口17万4000(2002)。日本名は豊原。サハリン島南部のススヤ川流域に広がる平野の中央部に位置し,1881年ロシアの流刑移民集落ウラジミロフカとして開かれた。1905年のポーツマス条約後,日本はこの地を南樺太経営の本拠地として選び,北海道の札幌を模して整然とした街区をもつ新都市豊原を建設した。08年樺太庁設置ののちは行政,文化の諸機関が集中し,樺太鉄道東海岸線と豊真線の分岐点として急速に発展した。37年には樺太最初の市制都市となり,41年当時の人口は3万7000を数えた。ソ連併合後も市街地の発展が著しく,第2次大戦前からあったパルプ・製紙工業のほか,機械・車両修理工場や建築・家具コンビナートもできている。科学アカデミー・サハリン総合研究所や教育大学があり,旧樺太庁博物館もそのまま郷土誌博物館として利用されている。
執筆者:秋月 俊幸
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…1992年以降,減少している)。行政中心地はユジノ・サハリンスク(旧,豊原)である。
[自然]
標高1000m前後の東サハリン山脈と西サハリン山脈が南北に連なり,主としてなだらかな山地であるが,北部には北サハリン低地がひろがり,中部のティミ川,ポロナイ川流域および南部のススヤ川,ナイブチ川,ルータカ川流域には平野も発達している。…
※「ユジノサハリンスク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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