ユースホステル(読み)ゆーすほすてる(その他表記)youth hostel

翻訳|youth hostel

デジタル大辞泉 「ユースホステル」の意味・読み・例文・類語

ユース‐ホステル(youth hostel)

青少年旅行者のための健全で安価な宿泊施設。YH

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精選版 日本国語大辞典 「ユースホステル」の意味・読み・例文・類語

ユース‐ホステル

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] youth hostel ) 青少年旅行者のための健全で安価な宿泊所。多く会員制になっている。一九〇九年にドイツのR=シルマンが始めた。日本には昭和二六年(一九五一)に導入された。ユース

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユースホステル」の意味・わかりやすい解説

ユースホステル
ゆーすほすてる
youth hostel

青少年が健康な野外活動をするために簡易質素な宿泊施設としてのホステルを活動拠点として、積極的に自然に親しむ運動をいい、狭義にはその宿泊施設をよぶ。20世紀初頭にウォルフ・マイネンWolf Meyenenによって始められたワンダーフォーゲル運動と結合して、1909年リヒアルト・シルマンRichard ShirmannがユーゲントヘアベルゲJugendherberge(青少年宿泊所)の建設を始めたことから世界に広まり、1998年現在で56か国にユースホステル協会がある。日本では1951年(昭和26)に日本ユースホステル協会が結成され、国立ユースホステルセンター(滋賀県大津市)をはじめ、55年には総施設数557、年間宿泊者数221万0094人を数えたが、その後利用者は減少、2000年(平成12)現在、総施設数349(国営1、公営35、協会直営39、契約274)、年間宿泊者数78万6000人(日本人67万8000人、外国人10万8000人)となっている。

 ユースホステルには旅行ホステルと休暇ホステルがあり、後者はさらに、夏季、冬季、週末、都市など、利用形態によって分けられる。ホステリングは、ホスピタリティhospitality(親切心)を基調にした奉仕と友愛の精神で、自主的に協同生活を行いながら秩序と規律を守り、国際性をもった活動をしていくことが中心である。ホステル内の活動はすべてセルフサービスで、同じ日に同じホステルに泊まった者は、ペアレンツとよばれる管理者を中心にしてミーティングをしたりレクリエーションをしたりして交流を深める。ユースホステルを利用するには、あらかじめ日本ユースホステル協会に申し込み、登録を受け、その指導を受けるようにするとよい。

[徳久球雄]

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改訂新版 世界大百科事典 「ユースホステル」の意味・わかりやすい解説

ユース・ホステル
youth hostel

青少年の徒歩旅行,自転車旅行のための,簡素,清潔,廉価な宿泊施設。青少年に,自然との触合いや,国籍人種宗教などを超えた相互交流の機会を提供することを目的としている。ユース・ホステルは,ドイツで19世紀末に始まったワンダーフォーゲル渡り鳥)運動を背景として生まれた。ユース・ホステルの整備最初提唱したのは,ドイツ人の小学校教師シルマンRichard Schirrmann(1874-1961)で,1909年,生徒の徒歩旅行の宿泊場所として,休暇中の小学校の教室を転用することを思いついたのがきっかけであった。シルマンの提案はまずドイツ国内で実現し,次にヨーロッパに広がり,32年には国際ユース・ホステル連盟設立された。現在では世界65ヵ国で国際的な連携のもとに,約5500のユース・ホステル網として実現している。日本では51年に日本ユース・ホステル協会が設立され,54年に国際ユース・ホステル連盟に加盟,59年には公営ユース・ホステル第1号が誕生した。翌年には協会の直営施設が開業し,96年現在政府や地方自治体の公営(64),協会の直営(40)のほかに,民間施設との契約によるものが約280ヵ所ある。宿泊施設としての特色は,その主旨を反映して自然環境の優れた場所にあり,ペアレント(管理者)が利用者をあたたかく迎えること,セルフ・サービスを基本とし,男女別室,禁酒,消灯時間などの規則があることなどである。
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百科事典マイペディア 「ユースホステル」の意味・わかりやすい解説

ユース・ホステル

青少年のための簡易宿泊施設。19世紀末のドイツのワンダーフォーゲル運動を背景に,1909年,ドイツの小学校教師シルマンRichard Schirrmann〔1874-1961〕の提唱で始まった。児童・生徒たちの徒歩旅行の宿泊のために,小学校の教室を利用することを彼が思いついたのがきっかけとなった。その後,ヨーロッパ各国に普及。1932年,国際ユース・ホステル連盟を設立。ロンドンに本部を,約80ヵ国に支部をおき,加盟会員の国際旅行の便を図っている。日本では,1951年日本ユース・ホステル協会ができ,1954年国際ユース・ホステル連盟に加盟。寝室は男女別,禁酒,自炊またはセルフサービスが原則。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユースホステル」の意味・わかりやすい解説

ユースホステル
youth hostel

青少年の旅行活動を振興するために設けられた国際的な宿泊施設。青少年が自力で簡素な旅行を行い,心身の健全な発達をはかり,知識を広め,共同生活を通じて規律ある習慣を体得するために必要とされる宿泊施設を設置する運動が,20世紀の初めドイツの R.シルマンによって提唱された。やがてこの運動はヨーロッパ各国から世界に広がり,1934年には国際ユースホステル連盟が設立された。日本では 51年日本ユースホステル協会が結成され,54年国際ユースホステル連盟に加盟した。施設には公営,国営のものおよび旅館,寺院などとの契約による民営のものがある。会員数が 72年をピークに減少し続けているため,一部施設では飲酒を解禁するなど宿泊規則を改める動きが出ている。

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世界大百科事典(旧版)内のユースホステルの言及

【シルマン】より

…ユース・ホステル運動の創始者。ドイツのグルーネワルトの小学校教師の家庭に生まれ,みずからも小学校教師となった。…

※「ユースホステル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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