シリア西部,地中海沿岸の都市,同名県の県都。アラビア語ではラージキーヤal-Lādhiqīya。人口89万(2000)。町の起源は古代フェニキア時代にさかのぼり,前327年,セレウコス1世によって都市建設が行われ,ラオディケアLaodiceaと名づけられた。以後,シリア地方有数の港として繁栄する一方,諸勢力の攻防の地となり,町の破壊も激しかった。とくに十字軍時代は,十字軍とイスラム軍双方が町の支配をめぐって争ったが,平和が回復すると東西貿易の中継地としてにぎわった。現在もシリアの主要な港として港の整備・拡張が図られている。ここから原綿,穀物,タバコなどが輸出され,化学製品,セメント,鉄鋼製品などが輸入されている。漁業,繰綿,植物油製造などの工業がある。
執筆者:木村 喜博
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シリア西部、地中海沿岸の港湾都市。ダマスカスの北北西230キロメートル、キプロス島の対岸に位置する。人口41万7100(2003推計)。同国最大の貿易港で、「ラタキア」という名で世界的に知られるたばこや、綿花、繭、穀類、オリーブ、イチジクなどがここから輸出される。古代フェニキア時代に建設され、ローマ帝国時代にはぶどう酒の輸出港として知られた。十字軍時代には十字軍とイスラム軍が町の支配を争った。
[原 隆一]
敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...