ウガリト(読み)うがりと(英語表記)Ugarit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウガリト」の意味・わかりやすい解説

ウガリト
Ugarit

シリア北部,ラタキアの北約 10km,ラス・シャムラにある新石器時代から青銅器時代の遺跡。前 2000年頃のエジプトおよびヒッタイトの記録によれば,カナンの古都市。当時海上貿易の中心地であったが,前 1200年頃エーゲ海の海洋民族に奪われた。 1929年この遺跡は発見され,以来 C.シェーフェルらによって発掘されている。特に第2層 (後期青銅器時代,前 16~14世紀) において,宮殿や神殿址とともに,多数の金,青銅や象牙の製品,特にアルファベット楔形文字で記された粘土板文書などが発見され,当時におけるシリアと,エジプト,ヒッタイト,メソポタミア,エーゲなどとの関係の解明に大きく貢献した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウガリト」の意味・わかりやすい解説

ウガリト
うがりと
Ugarit

シリア西部にあるテル(遺丘)。現在名はラス・シャムラ。

[編集部]

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