ラプテフ海(読み)ラプテフかい(英語表記)Море Лаптевых/More Laptevïh

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラプテフ海」の意味・わかりやすい解説

ラプテフ海
ラプテフかい
more Laptevykh; Laptev Sea

北極海の縁海の一つ。ロシア,タイムイル半島とその北に続くセーベルナヤゼムリャーを西端,ノボシビルスキー諸島を東端に,シベリア北岸を南限とする海域西部でカラ海と,東部で東シベリア海とつながる。この地の海岸地図を作成したラプテフ兄弟にちなんで命名された。面積約 71万 km2,平均深度約 578m,最高深度約 2980m。海域は大陸棚が大半を占めて浅い。レナ川,ハタンガ川,ヤナ川などが流入するため,沿岸部は特に海水の塩分濃度が低く (20~25‰) ,8~9ヵ月間結氷する。氷層を掘るとマンモスを含む氷河時代以前の多数の動物遺骸が発見できる。東部には薄い堆積物の下に非常に古い残存氷層が認められる。港はレナ川河口近くにチクシ,オレニョク川河口にオレニョクがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラプテフ海」の意味・わかりやすい解説

ラプテフ海
らぷてふかい
Море Лаптевых/More Laptevïh

北極海の一部で、シベリア沿岸のタイミル半島およびセーベルナヤ・ゼムリャと、ノボシビルスク諸島とに挟まれた部分。ハタンガ川、オレニョク川、レナ川、ヤナ川などの川が流入する。面積約66万2000平方キロメートル。大陸棚が発達するが、北部は最大水深3385メートルに至る。一年の大部分は結氷し、わずかに8~9月に沿岸の航行が可能となる。レナ川の河口近くにティクシ港がある。18世紀の北極探検家ラプテフ兄弟にちなんで名づけられた。

[宇根 寛]

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