リウィウス・アンドロニクス(その他表記)Livius Andronicus, Lucius

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

リウィウス・アンドロニクス
Livius Andronicus, Lucius

[生]前284頃.タレンツム
[没]前204頃
ローマ詩人。「ローマ文学の創始者」といわれる。捕虜としてローマに行き,解放されてギリシア語ラテン語教師となる。教材の必要から,サトゥルヌス詩体を用いて『オデュッセイア』をラテン語に翻訳。ギリシア劇に基づいて初めてラテン語の悲劇創作,みずから演出し,俳優として演じた。女声合唱のための賛歌 (前 207) もラテン文学最初の抒情詩となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

リウィウス・アンドロニクス
りうぃうすあんどろにくす
Livius Andronicus
(前284ころ―前204ころ)

古代ローマの詩人。南イタリア、タレントゥムタラント)生まれのギリシア人。幼少のころ捕虜としてローマに連行され、解放されて、ギリシア語とラテン語の教師をするかたわら、『オデュッセイア』の翻訳、ギリシア劇の翻案上演などローマで最初の文学活動を行い、ラテン語文学の可能性に挑み、ローマ文学の開祖になった。作品はわずかな断片しか現存しない。

[中山恒夫]

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