リオアビセオ国立公園(読み)リオアビセオコクリツコウエン

デジタル大辞泉 「リオアビセオ国立公園」の意味・読み・例文・類語

リオアビセオ‐こくりつこうえん〔‐コクリツコウヱン〕【リオアビセオ国立公園】

Parque Nacional del Río Abiseoペルー北部、サンマルティン県にある国立公園アンデス山脈東麓、アマゾン川支流であるマラニョン川とワリャガ川の間に位置する。標高2000メートルを超える雲霧林に、ジャガーメガネグマなどの野生動物が生息。1990年、世界遺産自然遺産)に登録。また、グランパハテン・ロスピンチュドスなど先インカ期遺跡の考古学的価値が認められ、1992年には複合遺産拡張登録された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リオアビセオ国立公園」の意味・わかりやすい解説

リオ・アビセオ国立公園
リオ・アビセオこくりつこうえん
Rio Abiseo National Park

ペルー中部,アンデス山脈の東側山腹からアマゾン川源流域にかけてのジャングルに囲まれた国立公園。面積 2745km2。 1983年指定。伐採開墾を免れた原生林が繁茂する公園内には,ロス・ピンテュドスやグラン・パハテンなど 8000年前のものとみられるプレインカ時代の遺跡・遺構が 36も発見されている。パイナップル科の植物で地上で最も寿命が長いといわれるプヤが 10mをこす高さで垂直に伸び,130種もの鳥類がみられる。絶滅寸前のヘンディー・ウーリーモンキーのほかオオアルマジロヤマバクジャガーなど貴重な生物が多く生息する。 1990年に一部が,1992年にはさらに拡大された区域が世界遺産の文化・自然複合遺産に登録。

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世界遺産詳解 「リオアビセオ国立公園」の解説

リオアビセオこくりつこうえん【リオ-アビセオ国立公園】

1990年に登録、1992年に登録内容が変更されたペルーの世界遺産(複合遺産)で、同国中西部のアンデス山脈やアマゾンの熱帯雨林に囲まれた国立公園。リオ・アビセオ国立公園の原生林には、絶滅したと思われていたヘンディーウーリーモンキー(黄色尾ザル)のほか、メガネグマやジャガー、オオアルマジロ、ヤマバクなどの固有種や絶滅危惧種の動物と、コンゴウインコハチドリ、オニオオハシなどの鳥類、さらに各種のラン、パイナップル科やイネ科、バラ科、シダ類など5000種以上の植物が生息している。また、約8000年前のプレインカ時代の住居跡が残るグラン・パハテン遺跡やロス・ピンテュドス遺跡など37以上の遺跡も発見されている。1992年に拡張登録された。◇英名はRío Abiseo National Park

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