ルウェンゾリ山地(読み)ルウェンゾリサンチ(その他表記)Ruwenzori Mountains

デジタル大辞泉 「ルウェンゾリ山地」の意味・読み・例文・類語

ルウェンゾリ‐さんち【ルウェンゾリ山地】

Ruwenzori Mountains》アフリカ中部、コンゴ民主共和国ウガンダとの国境にある山地大地溝帯に沿う六つの山群からなり、最高峰は標高5110メートルのマルゲリータ山赤道直下にあるが、万年雪をいただき、氷河発達。1889年にH=M=スタンリー到達山麓を含む一帯が1994年にルウェンゾリ山地国立公園名称で世界遺産(自然遺産)に登録された。

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改訂新版 世界大百科事典 「ルウェンゾリ山地」の意味・わかりやすい解説

ルウェンゾリ山地 (ルウェンゾリさんち)
Ruwenzori Mountains

アフリカ中央部,ウガンダ,コンゴ民主共和国(旧,ザイール)国境の山地。アフリカ大地溝帯の傾動地塊で,北東から南西に走り,長さ120km,幅50km。北西斜面はセムリキ川低地に急傾斜し,南東斜面は緩傾斜する。頂部は最高峰スタンリー山群を中心に,北東のスピーク,ゲシ,エミン,南東のベーカー,ルイジなど氷食地形のみられる6山群で構成される。古代エジプトでナイル川水源と考えられていた〈月の山〉とは,この山地を指していたと推定されるが,ヨーロッパ人による実見は,1889年のスタンリーが最初といわれる。彼の名をとった山群の主峰は,マルゲリータ峰(5109m)とアレクサンドラ峰(5091m)の双頭である。初登頂は1906年イタリアのアブルッツィ公隊により行われた。
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百科事典マイペディア 「ルウェンゾリ山地」の意味・わかりやすい解説

ルウェンゾリ山地【ルウェンゾリさんち】

ルベンゾリとも。アフリカ中部,コンゴ民主共和国とウガンダとの国境にある山地。標高4500〜5000m級の高峰が六つあり,最高峰はマルゲリータ山(5110m)。雪線は標高4400mで氷河が発達している。1889年H.スタンリーがヨーロッパ人としては初めて実見。1906年イタリアのアブルッツィがウガンダ側から初登頂した。古代エジプトでナイルの水源と考えられた〈月の山〉であるといわれる。一帯は国立公園とされ,1994年世界自然遺産に登録(1999年〈危機にさらされている世界遺産〉に指定)。
→関連項目ウガンダ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルウェンゾリ山地」の意味・わかりやすい解説

ルウェンゾリ山地
るうぇんぞりさんち
Ruwenzori Mountains

アフリカ中部、ウガンダ、コンゴ民主共和国(旧ザイール)国境にある山地。赤道のすぐ北に位置する。アフリカ大地溝帯に沿う傾動地塊で、非火山としてはアフリカ最高の山地である。氷河や万年雪を頂く高峰が多く、六つの山群のうち最高峰のスタンリー山は、マルゲリータ峰(5110メートル)とアレクサンドラ峰(5091メートル)の双頭である。山麓(さんろく)は熱帯雨林に覆われ、ゴリラやゾウが生息する。つねに霧に包まれて神秘性を帯び、伝説が多い。プトレマイオスの世界地図に「月の山」と記され、古くからナイル川の源とみられていたが、1889年探検家スタンリーが確認するまで謎(なぞ)が多かった。1906年イタリアのアブルッツィ公隊が初登頂に成功した。付近のバコンジョ人からは聖なる山とされている。

[中村和郎]

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