日本大百科全書(ニッポニカ) 「レリダ」の意味・わかりやすい解説
レリダ
れりだ
Lérida
スペイン北東部、カタルーニャ地方レリダ県の県都。人口11万2199(2001)。カタルーニャ語ではイェイダLléidaという。セグレ川右岸の標高222メートルに位置する。1149年以来、司教座所在都市。ローマ起源の古い町で、フランスへ抜ける交通上、軍事上の要地にあり、長く要塞(ようさい)都市としての性格を有していた。1831年の人口は1万2500にすぎなかったが、19世紀以来、周辺地域で近代的灌漑(かんがい)設備が整えられ、野菜や果物の集約的生産が行われるようになり、その中心地として発展した。現在はセグレ川との間の比高60メートル、四段にわたる河岸段丘上に豊かな耕地が開け、養鶏、養豚も行われ、それらの農産物の集散地、商業および行政の中心地となっている。旧市街には曲がりくねった道、大寺院や教会などの史跡が残る。
[田辺 裕・滝沢由美子]