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イギリス,スコットランド北東部,グランピアン州(旧,アバディーン州)の州都。人口20万6600(2003)。北海に面し,ドン川とディー川の両河口間に位置する。スコットランド最大の漁港で,ニシンなどの水揚げが多く,魚市場や水産加工場も立地する。スコットランドにおいて人口ではグラスゴー,エジンバラに次ぎ,造船,製紙,繊維などの工業も発達している。元はドン川南岸の大聖堂を核とする旧市街と,ディー河口の漁港を中心とする新市街は分離していたが,19世紀に合併した双子都市である。1176年王立都市となって以後,北海・バルト海貿易で繁栄,一時宮廷も置かれたが,1336年のエドワード3世の侵入で焼き払われた。1494年創立のキングズ・カレッジがあり,学術都市としての伝統も古い。また都心には郊外で産する花コウ岩を利用した建築物が多く,〈花コウ岩の町Granite City〉の異名をもつ。詩人バイロンは少年時代の8年間をこの地で過ごした。
執筆者:長谷川 孝治
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イギリス、スコットランド北東部の港湾都市。ディー川とドン川両河川の河口に位置する。人口21万2125(2001)で、スコットランド第三の都市。シェトランド、オークニー両諸島との間に定期船が就航している。19世紀中ごろにニシン漁で栄え、以後、漁船の動力化に伴って港湾や魚肉加工施設を拡充した。北海漁業の基地で、漁獲高はスコットランド第1位、イギリス第3位。南郊の漁村の名をとったフィナン・ハドック(タラの薫製)はイギリス中に知られる。ハイランド地方産の肉牛市場があり、造船、機械、食品、印刷などの工業もある。1960年代以降、北海油田の開発に伴い、資材、食料などの補給基地として経済活動が活発化している。また花崗(かこう)岩の切出しが盛んで、市街にはマリシャル・カレッジをはじめとする美しい建築物が多く、「花崗岩の町」としても有名。12世紀にスコットランド王の直轄都市となり、当時から重要な町であった。アバディーン大学は14世紀創立のキングズ・カレッジの伝統を受け継ぐ。
[米田 巌]
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