アルクマール(その他表記)Alkmaar

デジタル大辞泉 「アルクマール」の意味・読み・例文・類語

アルクマール(Alkmaar)

オランダ、ノルトホラント州の都市アムステルダムに通じる北ホラント運河に沿い、同地方の農産物畜産物集散地として発展4月から9月チーズ市が開かれることで知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「アルクマール」の意味・わかりやすい解説

アルクマール
Alkmaar

オランダ西部,北ホラント州の都市。人口9万4174(2007)。古くからの商業都市で,4~10月の毎金曜日に開かれるチーズのせり市で知られる。都市として成立したのは1254年。オランダ独立戦争中の1573年にはスペイン軍に包囲されたが,市の水門を開いて包囲軍を水攻めにし敗走させた事件は有名。今でもこれを記念して10月8日祭日となっている。市庁舎,聖ラウレンス教会など歴史的な建物も多い。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルクマール」の意味・わかりやすい解説

アルクマール
あるくまーる
Alkmaar

オランダ北西部、ノールト・ホラント州中部の都市。人口9万3022(2001)。アムステルダムに通じる北ホラント運河に沿い、チーズ市で有名な商業都市。4月から9月までの毎週金躍日の朝10~12時に、秤量(ひょうりょう)所(1582設立)前のマルクト広場で、白装束麦わら帽子のチーズ運搬人が赤や黄色のエダムチーズを計量する儀式があり、これを目的とした観光客が多い。起源は10世紀にできた漁村で、1254年には都市法を賦与されたが、17世紀後半からの周辺湿地の干拓により交易中心地として発展した。1573年にはオランダ独立戦争でスペイン軍の攻囲に耐え、戦況の転機となった。ゴシック式のフローテ教会や、16世紀の市庁舎がある。

[長谷川孝治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルクマール」の意味・わかりやすい解説

アルクマール
Alkmaar

オランダ北西部,ノールトホラント州の北海沿岸平野に位置する都市。 10世紀頃は小漁村にすぎなかったが,1254年に都市権を獲得。 16世紀なかばに周辺の低湿地が干拓されてからは,交易地として急速に発達。家畜,卵,野菜などの集散地で,4月から 10月までの毎金曜日に開かれるチーズ市は有名。教会オルガン,鉄道信号機,家具,衣料品,食料品などが生産される。重量検定所 (1582) ,市庁舎 (20) ,オランダ最古のオルガンの一つ (11) がある聖ラウレンチウス聖堂 (1470~1520) など歴史的建造物が多い。人口9万 1817 (1992推計) 。

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百科事典マイペディア 「アルクマール」の意味・わかりやすい解説

アルクマール

オランダ北西部の都市。16―17世紀に造成された干拓地の中心で,海面下の土地にある。チーズおよび家畜の市場は著名で,15世紀の教会,16世紀の市庁舎,重量検定所などが残っている。9万3936人(2011)。

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