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アロカシア(英語表記)〈ラテン〉Alocasia

百科事典マイペディアの解説

アロカシア

サトイモ科の一属で,アジアの熱帯に60種ほど原産する多年草。葉の美しい種類は鉢植の観葉植物として室内栽培される。高温多湿を好み,最低温度20℃ぐらいを必要とする。分球か茎ざしでふやす。アロカシア・サンデリアナはやじり形の葉で,葉辺に切れ込みがあり,葉脈銀白色で最も美しい種類。フィリピン原産。アロカシア・アマゾニカは前種に似るが切れ込みは浅い。アロカシア・クプレアは楕円葉で,葉脈の間が銀白色,葉裏が赤紫色。アロカシア・ロンギロバはやじり形の葉で,葉脈が銀白色。アロカシア・ローウィー(ナガバクワズイモ)は前種に似るが葉の裏面が紫紅色。アロカシア・マクロリザ(インドクワズイモ)は高さ2mにもなる大型種で,温室などでしばしば見かける。

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世界大百科事典 第2版の解説

アロカシア【Alocasia】

サトイモ科のクワズイモ属Alocasiaの多年草で,熱帯アジアに約70種がある。茎は多くは短いが,多肉状で太い。葉は心臓形ないし矢じり形で,模様の美しい種類があり,温室観葉植物として栽植され,20℃以上の高温多湿を好むので,多くは植物園などの温室で栽培される。サトイモに似るがイモを食べないのでクワズイモの名がついたが,もとは食用にしたらしい。クワズイモA.odora Kochは強健で,葉は緑色の卵形で,長さ50~80cmになる。

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大辞林 第三版の解説

アロカシア【Alocasia】

サトイモ科クワズイモ属の植物の総称。アジアの熱帯地方に約70種分布する大形多年草。茎は太く短い。葉は矢じり形または長卵形で、長い柄に楯形たてがたにつく。観葉植物として栽培。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アロカシア
あろかしあ
[学]Alocasia

サトイモ科の観葉植物。熱帯アジアに分布する。食用とされるものもあるが、クワズイモは球茎に猛毒を有することで知られる。サトイモの葉に似た長い葉柄をもつ心臓形の葉が株元から広がり、新しい葉が出るごとにわずかずつ伸びる。葉の形と金属的な色彩および光沢の美しいもの十数種が観賞用に栽培される。代表的なものは、濃緑色の葉に切れ込みが入り葉脈が銀白色のサンデリアーナ、切れ込みの浅いアマゾニカ、葉が赤銅色、卵状形で表面が波状のキュープレア、また葉が青緑色で葉脈のみ銀白色のローウィー、プツェイシイもよく栽培される。性質は弱く、冬は湿度を高くし、温度は18℃以上に保つ。繁殖は、短い茎から取木をするが、種類によっては株分けも可能である。[坂梨一郎]

利用

ポリネシアの一部では、アロカシアをすりつぶして水にさらし、竹筒で石蒸ししたものを一晩放置し、さらに再度石蒸しするという調理法により多量のシュウ酸を抜き、食用にする。またタヒチのアペ(ape) A. macrorrhiza Schottは弱毒性なので、作物として栽培されている。このほか、所によってはインディカA. indica (Roxb.) Schottも栽培され、インドではククルラータA. cucullataやオドラA. odora (Roxb.) K. Kochも食用にされる。
 マレー半島の先住民イリタントは、他部族との戦いの際、デヌダータA. denudata Engl.を毒矢に用いた。[湯浅浩史]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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