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アングレール François Englert

デジタル大辞泉の解説

アングレール(François Englert)

[1932~ ]ベルギーの物理学者。1964年に自発的対称性の破れによって素粒子質量を獲得するという理論を提唱。同年、英国のピーター=ヒッグスが素粒子に質量を与えるヒッグス粒子の存在を提唱し、長年にわたって探索が続けられた。2012年にCERNLHC加速器で見つかった未知の新粒子はヒッグス粒子であると発表され、ヒッグスとともに、2013年にノーベル物理学賞を受賞した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アングレール
Englert, François

[生]1932.11.6. エテルベーク
ベルギーの物理学者。ブリュッセル自由大学で電気機械工学と物理学を学び,1959年に博士号を取得した。1959~61年アメリカ合衆国のコーネル大学で研究員と准教授を務め,同大学でロバート・ブラウトと共同研究を始めた。1961年ブリュッセル自由大学に戻り,1964年教授に就任。1980~98年ブラウトとともに同大学理論物理学グループの共同代表を務め,この間に名誉教授にもなる。1984年からイスラエルのテルアビブ大学,2011年アメリカのチャプマン大学客員教授に就任。1964年,ブラウトと共同で論文 "Broken Symmetry and the Mass of Gauge Vector Mesons"を発表。のちにヒッグス機構と呼ばれる理論を提唱し,相互作用を通じてすべての素粒子に質量を与える(ヒッグス場)ができることを予言した。この考えを解く鍵となったのが,南部陽一郎自発的対称性の破れの理論だった。その後,ピーター・ヒッグスもほぼ同じ内容の論文を発表した。2012年ヨーロッパ原子核研究機関 CERNの大型ハドロン衝突型加速器 LHCで質量 125~126GeV(ギガ電子ボルト)のヒッグス粒子とみられる新粒子が発見された。同 2013年,素粒子標準理論で最後の謎となっていたヒッグス粒子を理論的に予言した功績により,ヒッグスとともにノーベル物理学賞を受賞した。2004年ウォルフ賞,2010年に J.J.サクライ賞を受賞。(→ワインバーグ=サラムの理論

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