アーグラ城塞(読み)アーグラじょうさい

百科事典マイペディア 「アーグラ城塞」の意味・わかりやすい解説

アーグラ城塞【アーグラじょうさい】

インド北部,首都デリーの南南東170kmのヤムナー川右岸に位置するアーグラは,ムガル帝国時代の古都で,アーグラ城塞は第3代のアクバル帝が16世紀後半に,ヤムナー河畔に築造した壮大な赤色城壁を持つ城。内部にはアクバル帝時代の宮殿が残されており,ほかに第5代のシャー・ジャハーン帝が幽閉された八角形の〈囚われの塔〉やモスクなどが見られる。1983年世界文化遺産に登録。

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世界遺産詳解 「アーグラ城塞」の解説

アーグラじょうさい【アーグラ城塞】

1983年に登録された世界遺産(文化遺産)で、インドの首都ニューデリーに近いウッタル・プラデシュ州アーグラ市にある。1565年、ムガル帝国の第3代皇帝アクバル(ジャラール・アッディーン・ムハンマド)によって建設が始められた赤い城。なかでも代表的な建物は嫡子の名を冠したジャハーンギール宮殿で、白大理石の象嵌を施した赤砂岩の城壁が有名。アクバル帝の後は、第4代皇帝ジャハーンギール、第5代皇帝シャー・ジャハーンの居城となった。後年、シャー・ジャハーンが実子のアウラングゼーブ帝によって幽閉され、亡き王妃の廟所であるタージ・マハルを見ながら一生を終えたとされる「囚われの塔(ムサンマン・ブルジュ)」も城壁の中にある。ヒンドゥー建築とイスラム建築が融合した古代インド・ムガル帝国の代表的建物であることが評価され、世界遺産に登録された。◇英名はAgra Fort

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