イェニチェリ(英語表記)Yeniçeri; Janissaries

精選版 日本国語大辞典 「イェニチェリ」の意味・読み・例文・類語

イェニチェリ

(Yeniçeri 「新しい兵士」の意) オスマン帝国の常設軍団の呼称創設は一四世紀後半とされる。帝国の領土的発展に大きく貢献するが、軍隊の西欧化改革により一八二六年廃止。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イェニチェリ」の意味・わかりやすい解説

イェニチェリ
Yeniçeri; Janissaries

オスマン帝国の近衛歩兵軍団。 14世紀後半ムラト1世によって創設され,1430年頃までに制度的に完成された。帝国領内のキリスト教徒住民から強制徴用した年少者をイスラム教戦士として訓練育成し,オスマン帝国軍の中核とした。身分的にはスルタン奴隷であったが,大宰相をはじめ文武の高官が彼らのなかから出た。 16世紀以降特権濫用と軍紀弛緩のため制度的に崩壊し,1826年マフムート2世によって廃止された。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「イェニチェリ」の解説

イェニチェリ
yeniçeri

オスマン帝国における常備軍団。英語のjanissaryはこれの訛り。14世紀末の創設。当初は被征服地のキリスト教徒から児童を強制的に徴集し,特殊訓練を施してその要員とするデウシルメによる精鋭部隊としてヨーロッパ人にも恐れられた。しかし,後にはムスリム子弟世襲となり,横暴をきわめたので,1826年に廃止された。

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旺文社世界史事典 三訂版 「イェニチェリ」の解説

イェニチェリ
Yeni Çeri

オスマン帝国におけるスルタン親衛隊の常備歩兵軍団
トルコ語で「新軍」の意。14世紀後半,ムラト1世のときに設けられたらしい。被征服地バルカンのキリスト教徒の子弟を徴集して訓練したもので,その精鋭ぶりはキリスト教国の脅威となった。しかし,強大な権限を握ってスルタンの廃立にまで介入するに至り,1826年マフムト2世により廃止された。

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