イエール(英語表記)Sten De Geer

デジタル大辞泉 「イエール」の意味・読み・例文・類語

イエール(Hyères)

フランス南東部、プロバンス地方、バール県都市。ジアン半島の基部海岸から約4キロメートル内陸に位置する。コートダジュールの海岸保養地の一。イエール諸島への観光拠点として知られる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「イエール」の意味・わかりやすい解説

イェール
Sten De Geer
生没年:1886-1933

スウェーデン地理学者。氷河研究で著名なGerard Jakob De Geerの息子。リヒトホーフェン地表の科学としての地理学の立場に立って,地理学を地表現象の分布に関する科学と規定し,地域は地表の諸要素間の関係を組織的に総合して設定されると主張,精密な地誌的調査と計量分析をもとに多くの業績をあげ,環境論的傾向のあった1920年代のスウェーデン地理学に新風をまきおこした。10人を1点とするドット・マップの作成を手始めに,スウェーデン全土の人口分布図を完成して,地形と土地利用,人口の関係を究明。22年渡米し,アメリカの工業地帯の計量分析に先駆的な成果を収めた。また,古代の政治領域を経済的生産と政治的力の凝集とみなした論考も異色である。28年にはイェーテボリ大学教授に就任,将来を嘱目されたが,在任4ヵ年で死去した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イエール」の意味・わかりやすい解説

イエール
Hyères

フランス南東部,バール県の海岸から 5km内陸にある都市。ツーロン東方 18km,コートダジュール地方の最も古い保養地。背後にモール山地が迫り,かつてはローマの要塞であった。北側丘上に中世城址,城壁跡がある。中世の港町で,13世紀の聖ルイ聖堂などが残っている。 1481年以来フランス領。南部の新市街には博物館,カジノなどがある。南西方ジアン半島先端の沖合いにイエール諸島がある。ポールクロ,ポルクロル,ルバンの3島から成り,総面積約 13km2。避暑地,避寒地として知られる。イエールは人口5万 122 (1990) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イエール」の意味・わかりやすい解説

イエール
いえーる
Hyères

南フランス、バール県にある都市。人口5万1417(1999)。海岸から約4キロメートル離れているが、コート・ダジュールでもっとも古くから発達した避寒地の一つ。ロマネスクゴシック様式のサント・ポール教会、18世紀創建のサント・ルイ教会がある。付近は花卉(かき)の栽培が盛んである。

[青木伸好]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

グレーゾーン解消制度

個々の企業が新事業を始める場合に、なんらかの規制に該当するかどうかを事前に確認できる制度。2014年(平成26)施行の産業競争力強化法に基づき導入された。企業ごとに事業所管省庁へ申請し、関係省庁と調整...

グレーゾーン解消制度の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android