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ウィッツ Witz, Konrad

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウィッツ
Witz, Konrad

[生]1400/1410. ロットワイル
[没]1445/1446. バーゼル
15世紀前半のドイツの画家コンスタンツ,ロットワイル,バーゼルジュネーブで活躍。 1434年,バーゼルの画家組合のマイスター,35年同市の市民となる。透視図法や明暗によって,三次元的な空間の中に人間を現実的に表現したドイツ最初の宗教画家。ときには主題の人物より風景を重要視し,特定地の風景を画面に導入。彫塑的な人間表現から,彼は彫刻家であったと推定される。作品『ハイルシュピーゲル祭壇画』 (1435,一部分バーゼル美術館) ,『聖告』 (40~43,ドイツ民族博物館) ,『聖ペテロの奇跡の漁獲』 (44,ジュネーブ美術歴史博物館) 。

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百科事典マイペディアの解説

ウィッツ

スイスの画家。ドイツ南西部のロットワイル生れ。1431年以後バーゼルに定住。透視図法と巧みな明暗法により物体・人体の三次元性を力強く表現した。代表作の《ペテロの奇跡の漁獲》を含む《ペテロ祭壇画》(1444年完成,ジュネーブ美術歴史博物館蔵)の背景の実景描写は,風景画の独立を意図した最初のものとして歴史的に重要。

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世界大百科事典 第2版の解説

ウィッツ【Konrad Witz】

1400から10‐45ころ
後期ゴシックのスイスの画家。1433年にバーゼルの市民権を得ており,この町を中心に活動したらしいが,生涯については不明の部分が多い。今日約20点の板絵が彼の作とされている。ファン・アイクあるいはカンピンRobert Campinに学んだと思われる作風は,ケルン派に代表される〈ソフト・スタイル〉の装飾性やプリミティブな表現様式をすてて,自然主義的でしかもモニュメンタルな人間描写を示し,空間表現にもリアリスティックな構成感覚が表れている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウィッツ
うぃっつ
Konrad Witz
(1400ころ―45ころ)

ドイツの画家。ロットワイルに生まれ、1431年以後バーゼルに住み、同地で没した。34年同地の画家組合のメンバーとなった。伝記的な事実については不明な部分が多いが、作品研究によって15世紀ドイツ絵画のもっとも偉大な一人に数えられる。初めフランドル絵画を、おそらくファン・アイク兄弟およびフレマールの画家の作品について学んだのではないかと推定される。対象の材質感を即物的に描写することにかけては抜群の手腕を発揮し、また『マリアへのお告げ』(ナウムブルク国立美術館)のように人物を三次元の空間のなかでとらえることでは、当時のドイツ絵画で他の追随を許さなかった。宗教画の登場人物にみるすばらしい造形性は、主題の理想を失うことなくゴシック様式を克服している。代表作『ペトロの魚取り』(1444・ジュネーブ博物館)には、この特色がいかんなく発揮され、水の中の光の屈折まで即物的に描写されている。またこの作品では、背景をなす風景がすばらしく活写され、風景画という新しいジャンルの独立が間近いことを予感させる。彼はドイツ絵画に新しい世紀の到来を告げた画家として記憶される。[野村太郎]

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