ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
ウェストミンスター信仰告白
ウェストミンスターしんこうこくはく
Westminster Confession
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ウェストミンスター会議によって1646年12月4日に完成された信仰告白。一部修正のうえ、1648年6月20日に議会によって承認され、王政復古によって廃止されるまで全イングランド教会の信仰規準であった。しかし、その後も今日に至るまで、イギリス、アメリカの長老派の信仰規準となっているばかりでなく、他の改革派バプティスト派にも深い影響を与えている。全体は33章から成り立っており、アイルランド信条に負うところが多く、その構成もよく似ている。内容は、聖書原理に始まり最後の審判までキリスト教のほとんどすべての教義に及んでおり、その神観、予定説などにカルバン主義の信仰が強調されている。
[曽根暁彦]
…17世紀カルビニズムの神学が預定論を主軸として体系化されたのは必ずしもカルバンの考えに即したものではないが,思想的状況の中で預定論が先鋭化したのである。その代表的文書としては《ドルトレヒト規定》(1619)と《ウェストミンスター信仰告白・大小教理問答》(1646,47)がある。預定論が人々の心理に大きな緊張を生み,自分が選ばれているかどうかを確かめるために信仰と実践に精進せざるをえない状況を作り出し,こうしてカルビニズムが社会とのかかわりを持ったとする解釈があるが,社会に対する積極的態度は預定論よりも聖化論に基づく。…
… スコットランドではJ.ノックスの率いた宗教改革によって,1560年その国教会は長老派教会となったが,同時期のイングランドではカートライトThomas Cartwrightなどの少数の支持者を得たにすぎなかった。しかし17世紀に入りピューリタンの主流を長老派が占めるようになり,ピューリタン革命勃発後はさらに勢力を伸ばし,ことにスコットランドからの強い圧力のもとで,1643年長期議会は〈厳粛な同盟と盟約〉によってイングランドへの長老派教会の導入を約束し,46年〈ウェストミンスター信仰告白〉が定められた。これは現在でも長老派教会の信仰基準とされている。…
※「ウェストミンスター信仰告白」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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