ウッタルプラデーシュ州(読み)ウッタルプラデーシュ(英語表記)Uttar Pradesh

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウッタルプラデーシュ州」の意味・わかりやすい解説

ウッタルプラデーシュ〔州〕
ウッタルプラデーシュ
Uttar Pradesh

インド北部の州。 1950年に発足し,2000年州北西部のヒマラヤ地方がウッタランチャル州として分離。東はデリーに,北はネパールに接する。州都ラクノー。人口は国内最大。州域の大部分を占めるガンジス川,ジャムナ川の沖積地は肥沃な平野地帯であるため,古代からマウリヤ朝はじめ多くの王国が栄えた。 13世紀にイスラム勢力がデリーに帝国をつくり,アクバル帝からアウラングゼーブ帝までの間に州内はほとんどムガル帝国領となった。 18世紀にイギリス東インド会社が進出,19世紀初期にかけて次々に支配を拡大した。 1857年のインド大反乱はこの地域で最も大規模に展開され,その後の民族運動も活発であった。植民地時代から農村における封建大地主制が強固に形成され,1951年その廃止後も貧富の差は大きい。土地の大部分は耕地で,湿潤な東部から,乾燥しているが灌漑耕地率の高い西部まで米作が行われ,灌漑地ではムギ類との二毛作が行われる。サトウキビ綿花,タバコがおもな換金作物。工業は伝統的なものがおもで,絨毯 (ミルザープル) ,刺繍 (ラクノー) ,綿織物 (カーンプル) ,製靴 (アーグラ) ,金属細工 (ワーラーナシ) ,バター (アリーガル) などが代表的。農村部も含めて広範に製糖が行われ,国内の砂糖の半分近くを生産。道路,鉄道が縦横に走り,空港をもつ都市も数多くある。ジャワハルラル・ネルー,ラール・バハドゥル・シャストリ,インディラ・ガンジーなど,著名な政治家を輩出している。面積 23万 6286km2。人口1億 6605万 2859 (2001) 。

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