ウミゾウメン(読み)うみぞうめん

改訂新版 世界大百科事典 「ウミゾウメン」の意味・わかりやすい解説

ウミゾウメン (海素麵)
Nemalion vermiculare Suringar

暗紅色そうめんに似た形状で,潮間帯上部の岩上に生育する紅藻ベニモズク科の海藻。ひも状でやわらかく,ぬるぬるする。体は太さ1.5~2mm,長さ10~20cmで,基部で数本に分岐するものもあれば,全く分岐しないものもある。冬から春にかけて生育し,夏には消失する。夏には微細な無性の糸状体で過ごすことが知られている。暖流影響の強い地域を除く日本各地の沿岸に分布し,さらに朝鮮半島中国サハリンにも見られる。よく水洗いしてから酢であえて食用にし,また塩漬や灰をまぶして乾燥して保存する。
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ウミゾウメン(巻貝)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のウミゾウメンの言及

【アメフラシ(雨虎)】より

…3~7月ごろ海藻の間や岩れきの下に黄橙色のひも状の卵塊を束ねて産む。これをウミゾウメンと呼び,発生がすすむと褐色になる。近縁のクロヘリアメフラシA.parvulaは小型で5cmくらい,側足葉の縁が黒色でやはり紫汁を出す。…

※「ウミゾウメン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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