改訂新版 世界大百科事典 「エフィアルテス」の意味・わかりやすい解説
エフィアルテス
Ephialtēs
生没年:?-前461
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
前5世紀前半
古代アテネの民主政成立期に活躍した政治家。伝記については不詳。前462年,寡頭派の領袖キモンがスパルタの要請を受け海外出陣中の隙を突いて,貴族支配の拠点であったアレオパゴス評議会の実権を奪い,国家運営の中心を民会,五百人評議会および民衆法廷に完全に移して,アテネの直接民主政を完成させた。改革成功後まもなく反対派により暗殺されるが,彼の政治的意志は同志ペリクレスに引き継がれた。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
…ペルシア軍がギリシア本土から撤退したのち,前477年にエーゲ海周辺諸市の輿望を担って対ペルシア攻守同盟すなわちデロス同盟の盟主の地位に就いたアテナイは,以後,前5世紀末までペロポネソス同盟に拠るスパルタと並んでギリシア世界を支配し,その上に立ってアテナイ民主政を完成させ,かつ文化的創造力を縦横に発揮した。 アテナイ民主政の完成は,前462年のエフィアルテスの改革によって遂げられる。前5世紀に入っても,アテナイでは名門貴族の支配の維持を目ざす寡頭派と,民衆の意向を背景に国政の主導権を握ろうとする民主派との争いが続いた。…
…殺人罪の裁判が主たる任務であり,古くは氏族制的な血の復讐の慣習に対して国家公共の立場から和解の判決を下す役割を演じ,そこから国家の法秩序や役人の行動をも監視するだけの権威を有していたらしい。前487年アルコン職が抽選になったため,アレオパゴス会議の権力も衰微し,さらに前462年には民主派の指導者エフィアルテスらの提案でアレオパゴスの国政監視の権限は剝奪された。かくして政治的には無力になるが,あらゆる官職のうちでこの会議の議員のみは民主政期にも最後まで終身制であり,特異な権威を保持した。…
※「エフィアルテス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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