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エボシダイ Nomeus gronovii; man-of-war fish

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エボシダイ
Nomeus gronovii; man-of-war fish

スズキ目エボシダイ科の海水魚。全長約 40cm。体はやや長く,側扁する。幼魚灰白色の地に黒斑があり,腹鰭は長く,折りたたむと腹面の溝の中に納まる。幼魚はカツオノエボシ共生する。世界各地の暖海に分布する。

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世界大百科事典 第2版の解説

エボシダイ【Nomeus gronovii】

スズキ目エボシダイ科の海産魚(イラスト)。全長15cm前後。刺毒性の強いカツオノエボシ(俗称電気クラゲ)と共生しているのでこの名がある。英名もMan‐o’‐war fishでPortuguese man‐o’‐war(カツオノエボシ)からきている。刺毒性の腔腸動物と魚類の共生の例はクマノミ類とイソギンチャクなどが知られている。よく,クラゲあるいはイソギンチャクは,エボシダイやクマノミがいるので安心して近づく魚をとり,エボシダイやクマノミは保護されると同時におこぼれにあずかるという相利共生として説明されるが,必ずしもそうではないらしい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エボシダイ
えぼしだい / 烏帽子鯛
[学]Nomeus gronovii

硬骨魚綱スズキ目エボシダイ科に属する海水魚。世界中の温帯と熱帯の海に分布するが、大西洋東部と地中海からは知られていない。日本近海はややまれなようである。全長25センチメートルに達するが、普通にみられるものは10センチメートルぐらいのものが多い。体はやや側扁(そくへん)しているが、体高はそれほど大きくない。腹びれは長く、その内縁は皮膜によって体の腹面に連なり、畳むと腹面正中線の深い溝の中に収まる。クラゲのカツオノエボシと共生することが広く知られている。この場合、エボシダイがカツオノエボシの体の一部をかじり、逆にカツオノエボシがエボシダイを食べる場合もあり、この両者は相互にどの程度の利益を与え合っているのか不明である。この共生関係は稚魚期や幼魚期だけにみられ、この時期には体表に黒褐色の斑紋(はんもん)があるが、20センチメートルぐらいに成長してクラゲから離れ底層で生活するようになると、斑紋がなくなり、体色は一様に淡褐色になる。[鈴木 清]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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