エーミス(英語表記)Amis, Kingsley

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エーミス
Amis, Kingsley

[生]1922.4.16. ロンドン
[没]1995.10.22. ロンドン
イギリスの小説家,評論家。オックスフォード大学卒業。大学講師をつとめ,『ラッキー・ジム』 Lucky Jim (1954) で文壇に登場,俗物的雰囲気に反発して奇矯な行動を繰返す労働者階級出身の大学教師を描いて「怒れる若者たち」の代表的作家と目された。以後『反死同盟』 The Anti-Death League (66) ,『締めくくり』 Ending Up (74) ,『改変』 The Alteration (76) などの小説,『社会主義と知識人』 Socialism and the Intellectuals (57) ,『キップリングとその世界』 Kipling and His World (75) などの評論を出した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

エーミス

英国の小説家詩人。地方大学の教師をしながら処女小説《ラッキー・ジム》(1954年)を発表,アングリー・ヤング・メン代表作の一つとなった。《あの不確かな気分》(1955年),《やはり故郷がいい》(1951年),《お似合いの女の子》(1953年)のほかSF論《地獄の新地図》(1960年)がある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

エーミス【Kingsley Amis】

1922‐95
イギリスの詩人,小説家。ロンドン郊外で成長。1942‐45年第2次大戦に参加。オックスフォード大学卒業後,スウォンジー大学で英文学を講じ(1949‐61)ながら文筆従事。最初は《心の形》(1953)などの詩集を発表していたが,第2次大戦後の地方大学の若い歴史の講師が,周囲のとりすました生活に反逆してさまざまの滑稽な事件を引き起こす小説《ラッキー・ジム》(1954)で一躍戦後文学旗頭となった。この後も《この不安な気持》(1955),《ここが好き》(1958),《お前のような女を》(1960),《反死同盟》(1966),《今欲しいの》(1968)などの小説を発表しているが,初期の一見反因襲的な面は徐々に減って,紋切型の〈反因襲〉への揶揄(やゆ)など,健康な伝統主義者の面が強まっている。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のエーミスの言及

【アングリー・ヤング・メン】より

…〈怒れる若者たち〉と訳される。狭義には,1950年代から60年代にかけて発表された,このような人物が登場する文学作品の作者,すなわち小説《急いでおりろ》(1953)のジョン・ウェイン,小説《ラッキー・ジム》(1954)のキングズリー・エーミスなどを指す。オズボーン,ウェイン,劇評家ケネス・タイナン,小説家ドリス・レッシング,《アウトサイダー》(1956)で知られるコリン・ウィルソンなど8人の寄稿を集めた《宣言》(1957)は,アングリー・ヤング・メンの見解のもっとも鮮明な表明である。…

【アンチ・ヒーロー】より

…20世紀,とくに第2次世界大戦後の小説ではネオ・ピカレスク小説が再評価され,伝統的な小説に見られるような,肉体,精神ともに高潔な主人公は否定され,従来の道徳基準からすればとても英雄と呼べないような人物を好んで主人公に置いた。例えばキングズリー・エーミス作《ラッキー・ジム》(1954)の主人公は,仰ぎ見るべき人間ではないが,現実に会えそうな親しみやすいアンチ・ヒーローである。【小池 滋】。…

※「エーミス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

GAFA

グーグル(Google)、アップル(Apple)、フェースブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)の4社のこと。頭文字を取って称される。いずれも米国を代表するIT企業であり、4社は世界時価...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android