メキシコ南部,同名州の州都。正称はオアハカ・デ・フアレス。大都市域人口49万5241(2003)。メキシコ市の南約545kmにあり,標高1563m。年平均気温20.6℃,年降水量645mm。オアハカ州は,サポテカをはじめとするインディオの人口がこの国で最も多い地域で,母語のほかにスペイン語をも常用する人を含めると約72万人にのぼる。オアハカ市は,オアハカ谷の伝統的農業地帯の中心地で,工業は小規模な農産加工業に限られるが,色彩豊かなやきもの,サラペ(毛布),レボッソ(肩かけ),金銀細工など,インディオの伝統的工芸品の宝庫である。市周辺には巨大な神殿のたち並ぶモンテ・アルバンや幾何学文様の建築様式で知られるミトラの遺跡に加え,トゥーレのヌマスギ属の巨木などがあり,メキシコ有数の観光地となっている。市は1521年に建設され,サント・ドミンゴ教会などの貴重な文化財やコロニアル様式の建築物を今に残す美しい町である。インディオ出身の大統領,ベニト・フアレスとポルフィリオ・ディアスの出生地。
執筆者:栗原 尚子
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メキシコ南部、オアハカ州の州都。マドレ・デル・スル山脈中のアトヤック川河岸の標高1540メートルに位置する。人口25万1846(2000)。温和な気候に恵まれた観光の町で、16世紀に建設されたサント・ドミンゴ教会、ソレダドの聖堂などがある。名産としてはメスカル酒、黒壺(つぼ)、サラッペ、ケシージョ料理が有名。西方4キロメートルに6世紀から11世紀のサポテカ人の都市モンテ・アルバンの遺跡があり、広場や石の浮彫りが残っている。この遺跡は1987年にオアハカの歴史地区とともに世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。郊外にトーレの大木、南東37キロメートルにミトラの遺跡もある。
[高木秀樹]
…したがって,メソアメリカやアンデスなど,文明の発達したところでは,食糧生産を大きくするために,いろいろな方法が試みられ,人工的に水を畑に供給することもその一つであったといった方がよい。 メソアメリカのオアハカ地方は,比較的雨の少ないところであるが,地下水位の高い部分では,畑のあちこちに小さな井戸を掘り,容器で水をくみあげて,株ごとに散水する。この井戸灌漑方式は,少なくとも前1000年ころにさかのぼると考えられている。…
※「オアハカ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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