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オイルシェール oil shale

翻訳|oil shale

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オイルシェール
oil shale

瀝青質の高分子化合物を含む頁岩の一種で,油母頁岩ともいう。含まれている瀝青質の油は乾留によって抽出回収され,改質工程を経て合成原油となる。オイルシェールから原油を回収する方法としては,採掘後に地上設備で乾留する方法と,地下で直接乾留・抽出する方法とがあるが,前者はコストが高くつくので,近年は後者の方法の技術開発が行われている。世界の原始埋蔵量は約3兆バーレル (1バーレルは約 159l) といわれているが,その 70%はアメリカに産出する。アメリカでは一般原油に代る将来のエネルギー源として期待が集まっているが,原油価格が一段と上昇しないと事業化がむずかしいといわれている。石油危機のたびに開発熱が高まるが,本格的な事業化は困難な状況にある。

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知恵蔵の解説

オイルシェール

油を含む岩石。油母頁岩(ゆぼけつがん)、油頁岩(ゆけつがん)を指す。油脂分を含む藻類などが鉱物質と共に堆積し、ケロゲンと呼ばれる有機物として含まれている堆積鉱床。油の回収には、採掘・乾留後に精製するか、地下鉱床内で熱分離させ、採取井で取り出し精製する。開発上、廃シェールの処理、採鉱と乾留に大量の水が必要、水質汚染、乾留法の効率化、高品質化のために大量の水素添加が必要なことなど、問題点も多い。

(槌屋治紀 システム技術研究所所長 / 2007年)

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百科事典マイペディアの解説

オイルシェール

油を含む堆積岩。油母頁岩(けつがん)とも。石油資源。黒褐色の粘土質頁岩で,乾留によって石油と同性質の油(パラフィン,オレフィン,ガスなど)が得られる。細粒の砕屑(さいせつ)物と固体有機物からなる。
→関連項目化石燃料ケツ(頁)岩油石油

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世界大百科事典 第2版の解説

オイルシェール【oil shale】

油母ケツ岩,油ケツ岩ともいい,粘土質の層状岩で,乾留によって天然の石油と同じ性質の油分(ケツ岩油,シェールオイルshale oil)を約40l/t以上留出するようなケツ岩をさす。オイルシェールは,石油根源岩と同類のものであるが,石油を生成するほどの熱を受けておらず,通常の石油根源岩より有機物の含有量が多い。オイルシェールの原始埋蔵量は1976年のアメリカ地質調査所の報告では全世界で約3.1兆バレル(1バレル=0.159kl)前後と推定される。

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大辞林 第三版の解説

オイルシェール【oil shale】

炭素・水素・窒素・硫黄などの高分子からなる油母ゆぼとよばれる複雑な有機化合物を含む黒褐色の緻密な頁岩けつがん。砕いて乾留し、石油を得ることができる。カナダのアルバータ地方や、オーストラリアのクイーンズランド、中国の東北地方などのものは有名。石油頁岩。油母頁岩。含油頁岩。油頁岩。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オイルシェール
おいるしぇーる
oil shale

油母頁岩(ゆぼけつがん)のことで、油母(シェールオイル)とよばれる固体有機化合物(ケロジェン)を含む堆積(たいせき)岩である。乾留により得られる油が1トン当り約40リットル以上のものをオイルシェールとみなす。石油やオイルサンドは特定地域に偏在しているが、オイルシェールは世界中に分散している。世界の埋蔵量は約3兆バレルと評価されており、アメリカ、オーストラリア、ロシア、中国などに大規模な鉱床がある。
 合成石油を製造するためには、粉砕、加熱、石油状物質の抽出、精製を行わなければならない。おもな採掘国はエストニア、ブラジル、中国である。1973年の第一次オイル・ショック以降、オイルシェールからの合成石油製造は、環境、技術、経済的問題が多いにもかかわらず脚光を浴びるようになってきた。しかし、オイルサンドと比べ経済性が悪いため、大規模な生産は行われていない。なお、オイルサンドはオイルシェールとともに非在来型石油と称されている。[難波征太郎]

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世界大百科事典内のオイルシェールの言及

【エネルギー資源】より

… 天然ガスは,メタン分が50~100%近く含まれる軽質の炭化水素である。その成因は,石油に付随して形成されたもの,石炭に付随したもの,オイルシェールに付随したものと多様であるが,いずれの天然ガスも組成・性状に大きな違いはない。 天然ガスが世界で大規模に利用されるようになったのは,第2次大戦後のことであり,したがって探査・開発の歴史も浅い。…

※「オイルシェール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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