シェールオイル(読み)しぇーるおいる(その他表記)shale oil

翻訳|shale oil

デジタル大辞泉 「シェールオイル」の意味・読み・例文・類語

シェール‐オイル(shale oil)

地中頁岩シェール)層に含まれる石油
[補説]固い岩石の中に存在するため採取が困難だったが、採掘技術が確立し商業生産が行われるようになった。

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共同通信ニュース用語解説 「シェールオイル」の解説

シェールオイル

泥土が堆積してできた「頁岩けつがん(シェール)」と呼ばれる硬い地層に含まれる原油高圧をかけた水で岩盤を砕いて採掘する技術が2000年代に確立された。頁岩地層に含まれる天然ガスシェールガス」を含め、新たなエネルギー源として注目され、埋蔵量が多い米国で開発が続いた。ただ中東などの原油と比べ採算性が厳しく、新型コロナウイルス感染拡大に伴うエネルギー需要の縮小相場下落でシェール関連企業の経営が悪化している。(ニューヨーク共同)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シェールオイル」の意味・わかりやすい解説

シェールオイル
しぇーるおいる
shale oil

オイルシェール(油母頁岩(ゆぼけつがん))に含まれている石油類似の有機物(ケロジェン、油母ともいう)のことで、頁岩油ともいう。通常、シェールオイルはオイルシェールを500~800℃で乾留することにより得られる。得られた油は流動点や粘度が高く、しかも窒素分が多いため、合成石油として利用する場合は水素化分解などの処理を施す必要がある。シェールオイルから得られる合成石油は、乾留やその後の処理条件にもよるが、一般にナフサ留分が少なく、灯油、軽油製造に適した200~400℃の留分が多い。

 1973年の第一次オイル・ショック以後、シェールオイルからの合成石油製造が脚光を浴びるようになったが、環境、技術、経済的問題が多く、大規模な製造は行われていない。旧満州(中国東北部)の撫順(ぶじゅん/フーシュン)で日本がオイルシェール乾留炉を設計建設、1929年からシェールオイルの生産を開始し、撫順では、1990年代前半に施設の老朽化などによる中断はあったものの、現在もシェールオイルを生産している。

[難波征太郎]

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知恵蔵mini 「シェールオイル」の解説

シェールオイル

地下深くの泥岩(けつ岩=シェール)の層に含まれている石油の一種。頁岩油、シェール油、ライトタイトオイルとも言う。採掘技術が確立された2000年代初頭より米国やカナダで盛んに生産されるようになった。同じく岩盤層に含まれるシェールガスと共に採掘可能量が急増すると見られている。日本でも石油資源開発株式会社(JAPEX)が14年4月より、国内初となるシェールオイルの商業生産を、秋田県由利本荘市の鮎川油ガス田で開始している。その生産量は日本で採れる原油の1~2%ほどの、1日当たり35キロリットル。

(2014-4-9)

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改訂新版 世界大百科事典 「シェールオイル」の意味・わかりやすい解説

シェールオイル
shale oil

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シェールオイル」の意味・わかりやすい解説

シェールオイル

「タイトオイル」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のシェールオイルの言及

【オイルシェール】より

…油母ケツ岩,油ケツ岩ともいい,粘土質の層状岩で,乾留によって天然の石油と同じ性質の油分(ケツ岩油,シェールオイルshale oil)を約40l/t以上留出するようなケツ岩をさす。オイルシェールは,石油根源岩と同類のものであるが,石油を生成するほどの熱を受けておらず,通常の石油根源岩より有機物の含有量が多い。…

※「シェールオイル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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