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オイル・ダラー オイルダラー

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百科事典マイペディアの解説

オイル・ダラー

厳密な定義はないが,通常,産油国が石油輸出代金として受け取るドルをいう。1973年OPECによる原油価格の大幅引上げ(第1次石油危機)により中東産油国は多額の外貨で潤ったが,その経常収支の黒字をオイル・ダラーと呼んでいる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オイル・ダラー
おいるだらー
oil dollar

広義には産油国が石油輸出代金として受け取るドルをいうが、一般には石油輸出国機構OPEC(オペック))諸国の経常収支の黒字によって蓄積されたドルをさす。石油代金にはドル以外の通貨も含まれるのでオイル・マネーoil moneyともいわれ、またおもな保有国がアラブ諸国であるのでシェーク(イスラム教国の首長の意)・ダラーsheik dollarとよぶこともある。
 1973年のOPECによる大幅な石油値上げは、世界経済を空前のインフレ、不況、国際収支不均衡の三重苦に陥れた(第一次オイル・ショック)が、74年のOPEC諸国の経常収支の黒字は600億ドルに達した。75年から78年までは石油価格は横ばいで推移したためOPEC諸国の黒字は漸減したが、79年には石油価格がふたたび大幅に引き上げられ(第二次オイル・ショック)、黒字も増加し、80年には1150億ドルの巨額に達した。その結果、OPEC諸国の経常収支の黒字累計は80年末で3500億ドルを超えるに至った。
 このような巨額の資金が一部の国に偏在すると国際間の決済に重大な支障をきたすので、オイル・ダラーの赤字国への還流が世界的課題となった。OPEC諸国はオイル・ダラーを当初はユーロ・ダラー市場やニューヨーク市場で銀行預金や短期証券など短期で運用していたが、しだいに長期の政府証券や民間社債、株式へ転換を図るようになり、また堅調なマルク、スイス・フラン、円などへの転換が増えた。このように先進諸国への還流は比較的順調に進んでいるが、問題は非産油途上国への還流である。これらの途上国では累積債務が巨額になっているため、民間金融機関の貸出はカントリー・リスクの点で避けられる傾向にあり、したがってIMFなど公的機関を経由する還流への期待が大きくなっている。[土屋六郎]

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