ポーランド南部,上シロンスク地方の同名県の県都。人口12万8686(2004)。オーデル川上流右岸の肥沃な平野に位置し,河港をもち,上シロンスクの中心都市として知られる。北と東はチェンストホバ台地,南はズデーテン山地をひかえる古くからの商業都市で,ピアスト王朝の首都として栄えた(1202-1327)。14世紀の教会をはじめ,17~18世紀の繁栄を背景にしたロココ風やバロック風の美しい町並みで知られる。後にボヘミア領(1327),プロイセン領(1742)となり,第2次世界大戦の末期にソ連軍が占領,ポツダム会談でポーランド領となった。現在はシロンスク地方の有力な工業都市で,鉄鋼業,セメント,農業機械,建設資材,金属加工(とくに鉱山用バケット),家具,タバコ製造の各種工業が立地している。
執筆者:山本 茂
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
ポーランド南部、下シロンスク地方オポーレ県の県都。人口12万8458(2002)。ドイツ名オペルンOppeln。オドラ川中流右岸の肥沃(ひよく)な平野の中心に位置する商業都市で、交通の要地。古い起源の都市で、中世ポーランドの王家ピアスト朝の首都があった(1202~1327)。17~18世紀に繁栄し、14世紀の教会をはじめ、ロココやバロック風の美しい町並みをもつことで知られている。現在は工業都市で、鋳鉄、セメント、農業機械、建設資材の生産が盛んである。
[山本 茂]
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