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カザリドリ Cotingidae; cotingas

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カザリドリ
Cotingidae; cotingas

スズメ目カザリドリ科の鳥の総称。約 65種が含まれ,全長は 14cmほどから 50cmをこすものまで多様である。形態,羽色,生活様式も著しく変化に富む。中央アメリカ南アメリカ熱帯域に分布し,森林や林縁にすみ,おもに果実食だが,昆虫を食べる種もいる。形態は雌雄で大きく異なり,雄が特異なことで知られている種も多い。カサドリ Cephalopterus ornatus は,雄は全長が 50cmもあり,全身が黒く,大きな傘状の冠羽(→羽冠)と,頸からたれ下がる羽毛で覆われた大きな肉垂をもつ。アンデスイワドリ Rupicola peruvianus とイワドリ R.rupicola は雄の全長が 30cmで,と尾羽が黒く,ほかの部分は目をみはるほど鮮やかな橙赤ないし橙色で,扇形の大きな厚い冠羽をもつ。ヒゲドリ Procnias tricarunculatus は,雄は全長 30cm,頭から胸部が白く,ほかの部分が褐色で,「なまずひげ」のような 3本の奇妙な肉垂をもつ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カザリドリ
かざりどり / 飾鳥
cotinga

鳥綱スズメ目カザリドリ科に属する鳥の総称。かつてはビショクチョウ(美飾鳥)ともよばれた。英名ではfruiteater、piha、becard、bellbirdなどといわれる種も多い。同科Cotingidaeは27属80種からなり、全長8~46センチメートル、アマゾン川流域の熱帯降雨林を中心に、中央・南アメリカの北緯30度から南緯25度にかけて分布し、ジャマイカにもじみな姿の1種がすむ。いずれの種も雌雄二型で、雄には冠羽、飾り羽、肉垂れがあり華やかな羽色に恵まれている一方で、雌はじみな姿の種が多い。カサドリCephalopterus ornatusの雄は全長約46センチメートル、同科でもっとも大きい。全身が光沢のある黒色で、頭上には笠(かさ)のような大きな冠毛があり、頸(くび)からは羽の密生した15センチメートル以上もの肉垂れを下げている。英名ではumbrella birdという。イワドリRupicola rupicolaは全長約30センチメートル。雄は翼と尾の一部が黒いほかは全身が美しい橙黄(とうこう)色で、扇形の冠羽は、前方に丸く伸びて嘴(くちばし)を覆っている。雌は全身暗褐色である。ヒゲドリProcnias albaは全長約29センチメートル。雄の上嘴の付け根から1本、両嘴の合わせ目から1本ずつ、長さ5センチメートルぐらいの黒い肉垂れが垂れており、さえずるときには、この3本が硬くなって伸びる。このようにさまざまなカザリドリ類が一つの科にまとめられるのは、腿(もも)の大動脈の特異な配置と、特殊な鳴管筋によって金属的な音を出して鳴く特徴による。食物はおもに果実で、昆虫、トカゲ類を食べるものもある。雄が美しい種ではディスプレーが発達している。造巣、抱卵、育雛(いくすう)いずれも雌のみが行う。多くの種がキツツキ類のあけた穴など、木のうろに巣をつくり、体のわりに大きな2卵を産む。[竹下信雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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