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カーネギー Carnegie, Andrew

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カーネギー
Carnegie, Andrew

[生]1835.11.25. イギリス,ダンファームリン
[没]1919.8.11. アメリカ合衆国,マサチューセッツ,レノックス
アメリカ合衆国の実業家。 1848年スコットランドからペンシルバニアへ家族とともに移住。最初,紡績工場で働き,電報局員,電信技手などを経て,1865年ピッツバーグで製鉄業を始め,1873年にはホームステッドで製鋼業会社を設立した。しだいに競合相手をしのぎ,1889にカーネギー鉄鋼株式会社を設立。アメリカの鉄鋼の4分の1を生産するにいたった。 1901年に大持株会社ユナイテッド・ステーツ・スチールと合併し,引退。カーネギーの引退は,アメリカにおける産業資本に対する金融資本の勝利を暗示するものであった。富豪の使命は人類の進歩のためにその富を大衆の利益に帰することにある,という信念によって,カーネギー協会 (1902設立) ,カーネギー財団 (1911設立) などの事業に巨額の資金を投じた。主著"Triumphant Democracy" (1886) ,『富の福音』 The Gospel of Wealth (1889) 。

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百科事典マイペディアの解説

カーネギー

米国の実業家。スコットランド生れ。1848年父親に連れられて渡米後,13歳から働きはじめた。職工やメッセンジャー・ボーイとして働いたのち,鉄道会社に勤める。石油投資などで産をなし南北戦争の鉄鋼ブーム期に製鉄業を経営,1873年いち早く英国からベッセマー製鋼法を採用して鉄鋼王となった。

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世界大百科事典 第2版の解説

カーネギー【Andrew Carnegie】

1835‐1919
アメリカの鉄鋼王。貧しい田舎の少年から努力して大企業家となり,一躍億万長者になるという,アメリカにおける立身出世物語の典型的なヒーロー。父親はスコットランドの織物工で,1848年一家をつれてアメリカに移住するが事業に失敗,家族は辛酸をなめる。そこで13歳からボイラー焚きとして働きはじめ,電信会社のメッセンジャー・ボーイなどをして働く。ついでペンシルベニア鉄道で働くが,ここで上司に認められ,59年ピッツバーグ地区の監督に抜擢された。

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大辞林 第三版の解説

カーネギー【Andrew Carnegie】

1835~1919) アメリカの実業家。鉄鋼業で成功し、鉄鋼王と呼ばれる。引退後は教育・文化・平和事業に私財を投じた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カーネギー
かーねぎー
Andrew Carnegie
(1835―1919)

アメリカの産業企業家、慈善事業家。スコットランドの貧しい織工の家に生まれ、1848年一家とともに渡米。紡績工を振り出しに、いくつかの職業を経たのちペンシルベニア鉄道に職を得、管理者の地位に昇進した。しかし、鉄道建設が急速に進むありさまを目の当たりにみて、鉄道経営よりも鉄道建設資材の供給に関心をもち、それまでに得た投資による利益を元手に製鉄業に進出した。主力製品は鉄レールであったが、やがてイギリスで製鋼法の発明家ベッセマーと知り合ったのを機に「鉄の時代は去った。鋼鉄こそ王者だ」と確信するに至り、70年代の不況のさなかに製鋼所の建設に着手した。80年代にはいくつかの競争企業を支配下に収め、90年代には五大湖周辺の鉱床、炭鉱、船舶、鉄道を買収、99年にはこれらの事業を統合してカーネギー製鋼所に改組し、原料から完成品に至る一貫生産体制を確立した。しかしまもなく、鉄道から鉄鋼へと支配網を拡大しつつあったウォール街の金融集団との鋼製品市場をめぐる角逐で苦境にたち、1901年モルガン商会に企業を売却し、実業界より退いた。以来18年、「富は神より委託されたもの」との信念に基づき、今日に残るホール、財団、カーネギー工科大学などの教育施設などを設立し、慈善事業に携わるかたわら、事業と社会のあり方を説く著述活動に専念し、残された第二の人生を送った。[小林袈裟治]
『坂西志保訳『鉄鋼王カーネギー自伝』(角川文庫) ▽坂西志保訳『富と福音――カーネギー自伝』(『世界の人間像5』所収・1961・角川書店) ▽J・チェンバレン著、宇野博二訳『アメリカ産業を築いた人びと』(1965・至誠堂)』

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図書館情報学用語辞典の解説

カーネギー

1835-1919.スコットランド生まれ.19世紀後半から20世紀前半にかけて,鉄鋼業による資産を文化向上のための慈善活動へと投じた米国人実業家.図書館界においては,全米各地に1,700館あまりの公共図書館を寄付(約4,100万ドル)した功績により知られる.1848年に米国に移住.ペンシルヴァニア鉄道などを経てカーネギー製鋼会社を設立し成功を収めた.事業引退後に「学問の発展と普及のために」1億2,500万ドルを投じて設立されたカーネギー教育振興財団(Carnegie Foundation for the Advancement of Teaching)による『ウィリアムソンレポート』(Training for Library Services1923)やシカゴ大学図書館学大学院設立に対する資金援助は,図書館研究の発展に多大な影響を与えた.

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世界大百科事典内のカーネギーの言及

【国際平和カーネギー基金】より

…国際相互理解と世界平和の推進を目的に,1910年A.カーネギーによって設立されたアメリカの事業財団。カーネギー国際平和財団とも訳す。…

【図書館】より

…アメリカ最初の公共図書館ボストン市立図書館の成立は1854年のことである。しかし公共図書館の先進国イギリスやアメリカに,実際に公共図書館が開花するには,1880年代から1920年代へかけての,A.カーネギーによる図書館建築のための寄付行為が大きな刺激となった。満足に学校教育を受けないで成功したカーネギーにとって図書館は自分の学校であった。…

※「カーネギー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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