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キョクアジサシ Sterna paradisaea; arctic tern

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キョクアジサシ
Sterna paradisaea; arctic tern

チドリ目カモメ科。全長 33~36cm。頭上から後頸が黒く,背面,上面は淡い灰色だが,初列風切羽の先端は黒い。喉から腹部は白い。尾羽も白く,深く切れ込んだ燕尾型をしている。と脚は赤色。渡り鳥のなかでも長距離を渡ることで知られ,北極圏繁殖し,繁殖を終えると南極海まで渡る。直線距離でも往復 2万kmをこえるが,グリーンランドアイスランドで繁殖した鳥を調べたところ,渡りのルートは蛇行しており,飛翔距離は 7万km以上に及ぶことが明らかになった。近年,日本でも河口干潟などで少数が観察されている。主食は魚だが,繁殖地では漿果(→液果)や昆虫なども食べる。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

キョクアジサシ

北極と南極を1年で行き来する渡り鳥。飛ぶ距離は年間約4万キロと、渡り鳥の中で最も長い。夏に北極で卵を産んで子育てをし、冬になると南極まで飛んでいく。北極と南極を結ぶ主なルートは、欧州・アフリカの西海岸沿いと、南北アメリカ大陸の西海岸沿いの二つだ。南極では卵を産まない。寿命は20〜30年とみられるが、詳しい生態はよく分かっていない。

(2006-07-27 朝日新聞 夕刊 3総合)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

キョクアジサシ
きょくあじさし / 極鰺刺
Arctic tern
[学]Sterna paradisea

鳥綱チドリ目カモメ科の海鳥。全長35センチメートルほどの中形種である。北極を取り巻く高緯度地方で繁殖し、ヨーロッパおよびアフリカの西海岸、北および南アメリカ西海岸に沿って南下し、南極海域まで渡って越冬し、翌春ふたたび北上する。もっとも長距離の渡りをする鳥の一つである。北極、南極で白夜の夏を過ごし、おもに日が長い所を渡るので、明るい所にいる時間がもっとも長い動物でもある。繁殖および渡りのとき換羽をせず、越冬地ですばやく済ます。海岸近くの砂礫(されき)地に集団で営巣し、1腹2~3卵を産む。魚のほか甲殻類も食べる。1歳鳥は南半球にとどまり、2歳で北上し、3歳で初めて営巣する。日本での記録はまだない。[長谷川博]

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