ギャスコイン(英語表記)Gascoigne, George

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ギャスコイン
Gascoigne, George

[生]1530頃.ベッドフォードシャー,カーディントン
[没]1577.10.7. バーナック
イギリスの政治家,軍人,文人。 T.ワイアットとサリー伯以後,E.スペンサー以前の文壇をリードした作家の一人。多くの分野の草分けで,現存する最初の散文喜劇『思わく』 Supposes (アリオストからの翻案,1566頃) ,ギリシア悲劇の最初の英訳『ジョカスタ』 Jocasta (66) のほか,当時の生活を描く最初の散文物語 (73) ,最初の詩論を含む雑録『花束』 The Posies (75) ,最初の仮面劇 (76) や,無韻詩による最初の本格的風刺詩『鉄の鏡』 The Steel Glass (76) ,また幕間狂言 (75) ,オウィディウス風のエレジー (76) など多くの作品を残した。

ギャスコイン
Gascoyne, David

[生]1916.10.10. ミドルセックス,ハロー
[没]2001.11.25. ワイト島,ニューポート
イギリスの詩人。少年時代からシュルレアリスムの影響を受け,その優れた成果は初期の詩をも収録した『詩集 1937~42年』 Poems 1937-42 (1943) に示されている。

ギャスコイン
Gascoigne, Sir William

[生]1350頃
[没]1419
イギリスの法律家。国王ヘンリー4世臣下の大法官。 1400年国王裁判所の首席判事。一説では皇太子ハル (のちのヘンリー5世) を暴行の理由で投獄した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ギャスコイン
ぎゃすこいん
David Emery Gascoyne
(1916―2001)

イギリスの詩人。聖歌隊学校と美術工芸学校を卒業。16歳で詩集『ローマのバルコニー』(1932)を出版、早熟な才能を示した。のちフランスに渡り、シュルレアリストたちと交際、エリュアール、アラゴン、ツァラらの詩を翻訳し、紹介書『シュルレアリスム管見』(1935)を出版、自らもその影響の色濃い幻想的なイメージあふれる作品を発表して、1940年代の新ロマン主義のもっとも有望な詩人と目された。この期の作品は『詩集1937~42』(1943)に収められている。のちヘルダーリンの影響を受けて詩風がより瞑想(めいそう)的なものに移り、宗教的深みをもつ『漂泊者』(1950)がつくられた。長詩『夜想』(1956)はダンテ的な悪夢の世界をさまざまな実験的手法で描いた野心的な試みである。これらは『全詩集』(1965)にまとめられている。ほかに散文作品として『パリ日記 1937~1939』(1978)がある。[出淵 博]
『篠田一士訳『詩集1937~42(抄)』(『世界名詩集大成10 イギリス2』所収・1965・平凡社)』

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