瞑想(読み)メイソウ

デジタル大辞泉 「瞑想」の意味・読み・例文・類語

めい‐そう〔‐サウ〕【×瞑想/冥想】

[名](スル)目を閉じて深く静かに思いをめぐらすこと。「―にふける」「座禅を組んで―する」
[類語]沈思黙考静思黙想観照沈潜

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精選版 日本国語大辞典 「瞑想」の意味・読み・例文・類語

めい‐そう‥サウ【瞑想・冥想】

  1. 〘 名詞 〙 目を閉じて静かにある物事を考えること。現前境界を離れて想像をめぐらすこと。〔哲学字彙(1881)〕
    1. [初出の実例]「大津は独り机に向って瞑想に沈むでゐた」(出典:忘れえぬ人々(1898)〈国木田独歩〉)

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改訂新版 世界大百科事典 「瞑想」の意味・わかりやすい解説

瞑想 (めいそう)

西欧語ではコンテンプラティオcontemplatio,メディタティオmeditatio(ともにラテン語)にあたり,それを訳して黙想,観想ともいう。心を静めて神に祈ったり,心を一つに集中すること。東洋では,ヒンドゥー教仏教道教などの修行法としてひろく用いられている。ヒンドゥー教の伝統ではヨーガの一つの流れとして,ラジャ・ヨーガとかクンダリニー・ヨーガなどとよばれている。ヨーガの考え方では,瞑想には次の三つの段階がある。(1)ダーラナー凝念(ぎようねん)) 心を一つのことに集中して散らさない。(2)ディヤーナ静慮(じようりよ)) 心のはたらきが静まり,澄みきった状態になる。(3)サマーディ(三昧(さんまい)) 自分の意識が消え,対象だけが光りかがやくような状態。宗教的にいえば,サマーディは悟りとか解脱とよばれる状態である。仏教の瞑想法はヨーガの影響を受けたものであるが,宗派によっていろいろちがっている。密教(天台・真言)では観心とか観察とよび,瞑想の訓練によって,神々や仏の世界をみるものと考えている。禅宗では,無念無想といって,いっさいの雑念をとり払って空や無心の状態に入ることを理想とする。道教では,瞑想の努力によって永遠の世界に通じる真人を受胎し,〈道〉と一体になると言う。瞑想は,現代では深層心理学心身医学の方法によって,生理学や心理学の立場から臨床的に研究されている。その成果によると,瞑想は,神経症・心身症自律神経失調症などに治療的効果がある。ただしこれには,専門家の指導を必要とする。
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普及版 字通 「瞑想」の読み・字形・画数・意味

【瞑想】めいそう

黙想する。

字通「瞑」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の瞑想の言及

【禅】より

…仏教の修行法の一つ。瞑想,または座禅のこと。原語dhyānaは,静かに考える意で,その俗語形jhānaが西北インドでjhānと発音されていたのを,中国の漢字で禅と表記したもの。…

【ヤントラ】より

…ヒンドゥー教徒,とくにタントリズムを行ずる人々が瞑想の補助具として用いる象徴的幾何学図形による図像。その図形に意識を集中することにより,心中にそれを炳現(へいげん)(あきらかに現れること)させ,その意味するところを生き生きとした経験として体得するのである。…

※「瞑想」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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