クオレ(英語表記)Cuore

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クオレ
Cuore

イタリアの小説家エドモンド・デ・アミーチスの代表作。 1886年刊。 12歳の小学生エンリコの日記という体裁をとり,各所に毎月の物語を挿入して,庶民の生活感情を基盤に,少年少女の正義心と愛国心の涵養を意図している。リソルジメント (国家統一運動) 後期の精神風土を反映し,文学史上はロマン主義に属する。

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デジタル大辞泉の解説

クオレ(〈イタリア〉Il Cuore)

《心・愛情の意》イタリアの小説家デ=アミーチスの児童小説。1886年刊。12歳の少年エンリコの学校生活を、1年間の日記を通してつづったもの。邦訳名「愛の学校」。クオーレ
[補説]作中にある先生の訓話アペニン山脈からアンデス山脈まで」は、少年マルコがアルゼンチンにいる母に会うため旅をする物語で、日本では「母をたずねて」の名で知られる。

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大辞林 第三版の解説

クオレ【Cuore】

〔心の意〕
イタリアの児童文学者デ=アミーチスの代表作。1886年刊。小学生が日記で綴る日常生活を通して、愛国心とヒューマニズムを訴えた。日本語訳題名「愛の学校」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クオレ
くおれ
Cuore

イタリアの作家エドモンド・デ・アミーチスの児童文学作品の代表作。1886年刊。クオレとは「愛の心」の意味。作者は序文で、小学生を対象とし、エンリーコという少年のメモに父親が加筆をしたものである、と述べている。内容は、1年間の学校生活を中心とした日記で、それに主として父親のコメントと先生の毎月の訓話(イタリア各地方の英雄的な少年の物語)が加わっている。主人公のエンリーコとさまざまな階層の少年たちはりっぱなイタリア人を目ざして、善意、勇気、労働などの尊さを学ぶ。その価値観からはみ出た少年は感化院へ送られてしまう。文学的価値は希薄だが、統一を果たし、新しい国家建設に燃えた時代の、一つの主張として資料的に貴重である。わが国でもいち早く翻案が出て(1902)、時代の風潮を反映して好意的に迎えられ、多くの翻訳がある。毎月の訓話の一つである「母を尋ねて」は独立した物語としても刊行されている。[望月紀子]
『前田晁訳『クオレ――愛の学校』全2冊(1955・岩波書店)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

クオレ

(原題Cuore 「心」の意) 児童文学書。デ=アミーチス作。一八八六年発表。邦訳題名「愛の学校」。エンリコ少年の学校や家庭での日常生活を通して人間愛祖国愛の美しさをうたいあげた。

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