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クサリヘビ クサリヘビViperinae; viper

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クサリヘビ
Viperinae; viper

トカゲ目クサリヘビ科クサリヘビ亜科に属するヘビの総称。内側へ折りたたむことのできる管状の長い毒牙を上顎の先端部にそなえた毒ヘビで,眼と鼻孔の間に孔になった感覚器官をもたないことによってマムシ亜科 (マムシハブガラガラヘビなど) と区別される。一般に体は太く短く,姿態の怪異なものが多い。体長 40cmぐらいの小型種から,アフリカのガブーンバイパー Bitis gabonicaのような 1.8mに達するものまである。毒はおもに出血毒であるが,大型種の場合は危険性がきわめて大きい。アジア,アフリカ,ヨーロッパに広く分布し,台湾やサハリンにもそれぞれ1種が生息しているが,日本にはいない。

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百科事典マイペディアの解説

クサリヘビ

クサリヘビ科に属する毒ヘビの総称。英名のままバイパーと呼ばれることも多い。上顎骨に1対の管状の毒牙があり,かみつくときには前方に起こせる。頭部は幅広く,典型的な三角形

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世界大百科事典 第2版の解説

クサリヘビ【viper】

クサリヘビ科のうち,ピット(頰窩(きようか))をもたない毒ヘビの総称で,クサリヘビ亜科Viperinaeにまとめられる。ヨーロッパ,アジア,アフリカの大部分に9属51種が分布し,北限はスカンジナビア半島の北極圏付近に達するが,日本を含む東アジアには分布しない。クサリヘビ類は三角形の頭部と短い尾のずんぐり形で,上あご前部に長大な毒牙(どくが)(管牙)をもつが,ピットを欠く。すべて卵胎生で20~60匹の子ヘビを生む。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クサリヘビ
くさりへび / 鎖蛇
viperadder

爬虫(はちゅう)綱有鱗(ゆうりん)目クサリヘビ科クサリヘビ亜科に属するヘビの総称。この亜科Viperinaeの毒ヘビは、クサリヘビ科のうちピット器官pit(頬窩(きょうか))を欠く仲間である。ヨーロッパ、アフリカ、アジアに9属45種が分布し、ヨーロッパクサリヘビVipera berusがスカンジナビア半島の北極圏付近からシベリアまで分布するが、大半は熱帯地方に生息する。頭部は三角形で胴が太く尾は短い。ラッセルクサリヘビV. russelliのように体背面に鎖状の斑紋(はんもん)が並ぶのが和名の由来である。卵胎生で一度に20~60匹の子ヘビを産む。全長60~100センチメートルのものが多いが、大形種は1.5メートルに達する。アフリカ産のガブーンバイパーBitis gabonicaやライノセラスバイパーB. nasicornisは5センチメートルもの長い毒牙(どくが)をもち、美しい色彩斑紋はブッシュ(茂み)の中では効果的なカムフラージュとなっている。クサリヘビは主成分の出血毒に加えて多量の神経毒をも含むため、すべてが危険種で、とくにパキスタンからアジア南部に広く分布するラッセルクサリヘビは生息密度が高く、居住区付近にも多いため咬症(こうしょう)の被害が多い。興奮すると胴を膨らませ、シューッと激しく音をたてて飛びかかる。中近東からインドに分布するトゲクサリヘビEchis carinatusは、50センチメートルほどの小形ながら、危険性はキングコブラ並みとされている。[松井孝爾]

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