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クラミジア尿道炎の検査 くらみじあにょうどうえんのけんさ

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家庭医学館の解説

くらみじあにょうどうえんのけんさ【クラミジア尿道炎の検査】

 クラミジア尿道炎では、尿中の白血球数(はっけっきゅうすう)が多くないので、検尿のために採尿する場合、前回の排尿から少なくとも1時間の間隔をおき、初尿(しょにょう)を捨てないようにして採尿します。
 尿道炎の診断には、顕微鏡検査で尿中の白血球をみることが重要です。医師が診察のたびに患者さんの前で尿沈渣(にょうちんさ)(尿の沈殿物)を顕微鏡検査している病院を選ぶべきです。性感染症(せいかんせんしょう)(STD)に感染する機会があって、実際には感染していないのに尿道の不快感など、尿道炎のような症状を自覚して受診する人が多く、尿の白血球の診断が正確にできないと、むだな治療を受けることになるからです。
 尿道炎とわかれば、淋菌(りんきん)、クラミジアの検出は尿または尿道スワブ(尿道内の分泌物を含む)から短時間でできます。
 たいせつなのは、検査を受ける前に抗菌薬を服用しないことです。薬は、それ自体があまり効かない場合を含めて、起因菌(きいんきん)の検出をさまたげて診断を誤らせ、適切な対応ができなくなる場合があります。服用した薬があれば、実物を持参して医師にみせましょう。
 尿道炎には前立腺炎(ぜんりつせんえん)をともなう場合もあり、前立腺炎のあるなしを知るため、肛門(こうもん)から指を入れて前立腺をマッサージした後の尿や精液を検査することが必要な場合もあります。
 感染症では、感染した細菌などを攻撃する血液中の抗体(こうたい)の量が増えるので、それを測ると診断に役立つことがあります。淋菌では抗体による診断はできませんが、クラミジアでは、男性の尿道炎患者さんの60~70%に、女性の患者さんの80~90%で抗体が検出されます。
 感染症の診断でもっとも確実なのは、病原体の検出ですが、検出が困難な場合があります。頸管炎では感染しているクラミジアの量が少ないので、感染していてもクラミジアが発見できず、まちがって陰性となることがあります。
 また病原体の検出は、患者さんが抗菌薬を服用した後では困難となり、陰性であっても、あまり信頼できません。
 感染の結果生じた血液中の抗体は、治療により病原体がなくなっても、すぐに陰性にはならないので、抗菌薬服用後で病原体の検出がむずかしい人でも、診断の参考となります。抗体が陽性であるということは、その時点で感染していることを意味しません。
 性活動は個人のプライバシーに属し、どういう人にSTDの危険があるかわかりません。クラミジアは、現在もっともよくみられるSTDですから、クラミジア抗体の有無を調べれば、不完全ですが、その人がSTDにかかる可能性が多いかどうかの尺度になります。
 尿道炎の大部分は、男女ペアでかかります。感染菌は1種類とはかぎらないので、ペアで受診することは、診断の正確さを高めるのに役立ちます。淋菌、クラミジアは、男性では自覚症状がありますが、感染が頸管におこる女性では自覚症状を欠いて、パートナーに感染を告げられる以外、受診の機会がありません。男性が尿道炎の診断、治療を受けた場合、パートナーの女性も診断、治療を受ける必要があります。

出典|小学館
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