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クリスチーヌ・ド・ピザン クリスチーヌ・ド・ピザンChristine de Pisan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クリスチーヌ・ド・ピザン
Christine de Pisan

[生]1364. ベネチア
[没]1430頃.パリ
フランスの女流詩人。父親はベネチアの有名な占星術師,医者で,のちにフランス国王シャルル5世に仕えた。 15歳のとき結婚,25歳で夫に死別後,文筆で身を立てた。宮廷風恋愛をテーマにした抒情詩にすぐれ,また『愛の神への書簡詩』 Épître au dieu d'amours (1399) を書いて,女性擁護の立場から『薔薇物語』をめぐる「女性論争」に身を投じ,さらにボッカチオの影響を受けた女性教育のための書『婦人の都』 Cité des Dames (1405) ,『三つの徳の書』 Livre des trois vertus (06) を著わした。ほかに『ジャンヌ・ダルク賛歌』 Ditié sur Jeanne d'Arc (29) など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

クリスチーヌ・ド・ピザン
くりすちーぬどぴざん
Christine de Pisan
(1365?―1430?)

フランス中世末期のもっとも多彩な女流詩人兼著作家。ベネチアに生まれ、フランス王シャルル5世に招聘(しょうへい)されたイタリアの占星学者、医師トンマーゾ・ダ・ピッツァーノの娘としてパリで育つ。25歳で寡婦となり、3人の子供を抱え、生活のために著述する。寓意(ぐうい)的手法により伝統的テーマを扱いながら新鮮な感性を示す多くの叙情詩のほか、愛・宗教・道徳・歴史・政治などに関するより野心的な著作『婦女の国』(1405)、『三徳の書』(1405)、『賢王シャルル5世善行の書』(1404)などがある。とくに女性の地位をめぐり、彼女の詩人ジャン・ド・マン攻撃によって始まった「ばら物語論争」は多くの人文主義者を巻き込む論争に発展した。[神澤榮三]

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