クリミア・コンゴ出血熱(読み)クリミア・コンゴしゅっけつねつ(英語表記)Crimean-Congo haemorrhagic fever

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウイルス性出血熱の一つ。ブニヤウイルス科のRNAウイルスの感染で起こる。潜伏期は2~9日で,インフルエンザ様の発熱,頭痛・筋肉痛などの痛みから始まり,結膜炎症状,顔面や胸部紅潮,口蓋の紫斑が出現することが多い。下痢を伴う。重症になると,全身の出血腎臓肝臓の機能不全などを起こし,致死率は 15~20%になる。感染者の発症率は2割程度といわれる。 1944年,旧ソ連下のクリミア半島で流行,その後,アフリカ,中近東,東ヨーロッパ,中央アジア,南アジア,中国西部などに広く分布している。感染ルートはダニと多くの野生動物で,ヒトへはダニからの感染の危険性が高い。患者の血液など体液からの感染もあるが,空気感染は確認されていない。予防・治療のためのワクチンは未開発。抗ウイルス剤のリバビリンが効果があるとされる。感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 (感染症新法) でペストと並ぶ1類感染症に指定されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ビットコイン

インターネット上で使用できる仮想通貨の一つ。日本円のような法定通貨とは異なり、通貨としての機能を持つ電子データであり、1ビットコインは、1BTCという単位で表記される。仮想通貨と似たものに、オンライン...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

クリミア・コンゴ出血熱の関連情報