クロルピクリン(英語表記)chlorpicrin

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

クロルピクリン

ナガイモやゴボウなどの野菜をつくる土壌燻蒸(くんじょう)用殺虫殺菌剤で医薬用外劇物。第1次世界大戦時に催涙ガスとして開発された。土壌に注入すると、すぐにガス状になるため、シートで覆う必要がある。粘膜を刺激し、強い刺激臭があり、頭痛やめまい、視力障害、嘔吐(おうと)をもよおし、皮膚につくと、炎症や水泡を起こす。大量に吸うと呼吸困難、肺水腫を起こし、重症の場合は死亡する場合がある。

(2015-03-21 朝日新聞 朝刊 青森全県・1地方)

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百科事典マイペディアの解説

クロルピクリン

化学式はCCl3NO2。クロロピクリンとも。無色の液体。融点−64℃,沸点112℃。水に微溶,有機溶媒に易溶。皮膚,粘膜を刺激し,強い催涙作用があり,呼吸困難をきたす。クロルピクリン薫蒸剤は土壌殺菌剤として使用。毒ガスに使用されたこともある。ピクリン酸などに塩素を作用させてつくる。倉庫内の収穫物の薫蒸剤としての使用は登録からはずされている。
→関連項目薫蒸剤土壌消毒

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世界大百科事典 第2版の解説

クロルピクリン【chloropicrin】

殺虫,殺線虫,殺菌作用を示す農薬で,化学式CCl3(NO2)。沸点112℃の無色の催涙性液体で,主として土壌薫蒸剤として用いられる。土壌薫蒸においては地温15℃くらいが適温で最も効果が高い。土壌に30cmくらいおきに深さ5cmくらいの穴をあけ,そこに2~3mlの薬剤を注ぎ込み,土壌表面をプラスチック・フィルムで覆って4~5日間放置後,フィルムを除き,よく耕すと効果が大きい。殺菌剤としては各種作物の立枯病,黒根病,つる割れ病,青枯病,紋羽病,疫病に有効である。

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世界大百科事典内のクロルピクリンの言及

【化学兵器】より

…また青酸(シアン化水素)も使用されたが,青酸は血液ヘモグロビンの酸素結合能を奪う血液毒の致死性剤である。 非致死刺激剤としてクロルピクリン,クロロアセトフェノン(CN),クロロベンジリデンマロノニトリル(CS),ジベンゾンクサセピン(CR)がある。CNは各国警察が暴動規制に,CSはアメリカ軍がベトナム戦争で使用した。…

※「クロルピクリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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